ネオジャパンの19年1月期業績は、当初予想を上回って着地

■20年1月期も増収増益で最高益更新を見込む

 ネオジャパン<3921>(東1)の19年1月期業績は、当初予想を上回って着地した。

 19年1月期業績は、売上高26億61百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益5億28百万円(同22.1%増)、経常利益5億47百万円(同21.3%増)、純利益3億82百万円(同17.9%増)となった。

 ちなみに、当初予想では、売上高26億円、営業利益4億91百万円、経常利益5億07百万円、純利益3億40百万円を見込んでいた。

 同社は、ビジネスコミュニケーションツールの開発・販売を展開し、グループウェアのクラウドサービスを主力としている。事業区分は、自社開発パッケージソフトをオンデマンドで提供するクラウドサービス、ビジネスパッケージソフトを開発・カスタマイズ・サポートするプロダクト、インターネット・イントラネット関連業務アプリを個別に受託開発する技術開発としている。

 ビジネス環境としては、政府が主導する働き方改革や人手不足を背景に、業務効率化を目的とした企業のソフトウェア投資額も増加することが見込まれていることから良好といえる。

 19年1月期の話題としては、9月10日に「日経コンピュータ 顧客満足度調査 2018-2019」グループウ エア部門で4年連続1位を獲得したことが挙げられる。

 そのような状況の中で、同社の取組を見ると、18年4月に社内外のリアルタイムコミュニケーションを促進するビジネスチャットツールである「ChatLuck」のバージョンアップを実施し、端末に写真データを残さず写真の送受信を可能にする「セキュアカメラ」機能をはじめ、セキュリティをさらに強化する機能を追加した。5月には、ウェブ会議機能を搭載したグループウェア「desknet‘s NEO」の新バージョン5.0の提供を開始した。さらに、「desknet’s NEO」をクラウドで利用するうえでの選択肢を拡大するため、7月に「Microsoft Azure」をパッケージ版の動作環境として正式にサポートすることを開始した。11月には「desknet‘s NEO」のバージョンアップを実施し、「Office365」との連携機能を搭載した。また、19年1月には、再度 「desknet’s NEO」のバージョンアップを実施し、業務アプリ作成ツール「AppSuite」とのワークフロー機能連携や外部システム連携用のAPI公開など多数の機能改善を行った。また、1月に外部APIによるチャットボットの制御や外部システムからのメッセージ通知など、外部システムとの連携を強化した「ChatLuck」の新バージョン3.5の提供を開始した。

 その結果、事業区分毎の売上高は、クラウドサービスは14億97百万円(同19.0%増)、プロダクトは10億54百万円(同6.3%増)、技術開発1億09百万円(同78.4%増)となった。

 19年1月期の業績は以上のように好調に推移したこともあり、配当に関しては当初期末配当5円を予想していたが、6円に上方修正した。

 20年1月期業績予想は、売上高29億39百万円(前期比10.4%増)、営業利益5億61百万円(同6.2%増)、経常利益5億76百万円(同5.2%増)、純利益4億円(同4.7%増)と最高益更新を見込む。

 しかし、19年1月期第2四半期業績予想を18年9月5日に上方修正し、通期業績も上振れて着地していることから、今期予想も固めの数字と思われる。なお、配当については、6円50銭と50銭の増配を予想している。

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