【新規上場(IPO)銘柄】 コプロHLDは19日に上場、2020年東京五輪以降もプロジェクトが見込まれ事業環境は明るい

株式市場 IPO 鐘

 コプロ・ホールディングス<7059>(東マ)は、3月19日に東京証券取引所マザーズ及び名古屋証券取引所セントレックスに上場した。同社は、「コプロの想い」として『人を愛し、愛される会社』を企業理念として掲げ、「エンジニアの熱になる。」をスローガンに、派遣技術社員一人ひとりを大事にし、建設業界を中心とした人材派遣事業を行っている。
 各顧客からの需要に応じて人材を派遣するビジネスモデルで、建設技術者派遣事業の具体的な展開方針としては、東京・横浜の各支店にアセットを集中することによりスーパーゼネコンとの取引規模の拡大に注力。その他の支 店については、地域別の市場規模等から支店別に想定している。また、主要取引先6社の取引先別売上計画、派遣先の業種別(建築・土木・設備・プラント・CAD・その他)売上計画、及びエリア別売上計画を策定し営業活動を進め派遣シェアの拡大を図っている。

 今2019年3月期第3四半期業績実績は、売上高79億9800万円、営業利益10億0900万円、経常利益10億0400万円、純利益6億6100万円に着地。売上高は、新規2支店(4月から金沢支店、10月から名古屋第二支店)を開設、配属人員数を増加、及び派遣先へのチャージアップ(派遣技術社員一人当たりの売上単価の向上)の推進により順調に推移。経常利益は前年を上回る状況で、売上高経常利益率は10% 以上を確保している。

 今19年3月期業績予想は、売上高107億2300万円(前期比19.7%増)、営業利益12億4900万円(同39.7%増)、経常利益12億4100万円(同40.3%増)、純利益8億1800万円(同34.6%増)を見込む。上場で調達した資金は、人材創出フローの強化に充てる計画。年間配当予想は、期末一括37円(同7円増)の増配を予定としている。

 株価は、上場初日の3月19日に公開価格2090円を14.6%上回る2395円で初値をつけ、同日高値は2438円、同日安値は2170円、同日引けは2218円。20日引けは2275円。同社を取り巻く事業環境は、建設投資が足元で堅調に推移、2020年東京オリンピック ・パラオリンピック以降も各種建設プロジェクトが見込まれ明るい。このため、大手建設業者との取引により、大型案件の受注が可能で派遣業務の好調は続くと予想されるほか、従来の建築、土木、設備、CAD等の派遣領域に加えプラント向けの技術者の派遣が着実に増加していることに対応し、東京・名古屋・大阪の3大都市にプラント向けの専門支店を設置し、更なる受注拡大を見込んでおり、成長が続く見通し。「人手不足」関連のテーマに乗り、今期予想PER13倍台と割高感はない。ここから押し目買い優位に上値を伸ばすか注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る