【新規上場(IPO)銘柄】 KHCは19日に上場、配当利回り妙味増す

株式市場 IPO 鐘

 KHC<1451>(東2)は、3月19日に東京証券取引所第二部に上場した。同社は、兵庫県の播磨地域を中心に「住生活産業として生み出した新たな価値により、地域や顧客に喜びや豊かさを供給する」という経営理念のもと、同社グループは、同社及び株式会社勝美住宅、住宅の横綱大和建設株式会社、株式会社明石住建、パル建設株式会社、株式会社Laboの連結子会社5社で構成されている。KHCは、持株会社として同社グループの経営管理及びそれに関連する業務を連結子会社5社は、経営戦略として掲げているマルチブランド戦略に基づき、各社のブランドによる住宅請負をメインとした事業を行っている。
 今2019年3月期 は、同社グループでは、事業会社各社のシェア拡大に向けて取り組んでおり、株式会社勝美住宅は、兵庫県姫路市西部に、大津出張所エリアにおいて初となるモデルハウスを建設しオープン。また、株式会社明石住建は、居心地の良さと生活スタイルに寄り添った「自分らしく暮らす」をコンセプトにしたモデルハウスを、パル建設株式会社は、ワイドスパンによる大空間を実現したモデルハウスを、それぞれ兵庫県明石市に建設しオープンした。モデルハウスの多種多様なニーズに応えた表現により、ブランドコンセプトを明確にすることで、他社との差別化を図っている。

 今19年3月期第3四半期業績実績は、売上高95億5700万円、営業利益5億3900万円、経常利益4億9400万円、 純利益3億2500万円に着地。

 今19年3月期業績予想は、売上高132億1700万円(前期比2.1%減)、営業利益8億0100万円(同8.0%減)、経常利益7億1600万円(同10.4%減)、純利益4億6700万円(同7.3%減)を見込む。上場で調達した資金は、土地取得などに充てる計画。年間配当予想は、期末一括36円を予定としている。※18年12月14日付で普通株式1株につき10株の割合で株式分割を行っている。

 株価は、上場初日の3月19日に公開価格850円を2.1%下回る832円で初値をつけ、同日高値は841円。25日に安値789円と下げた後、小幅ながら上昇している。広告宣伝費や人件費が膨らみ減益予想だが、今期予想 PER6倍台と割安感があり、配当利回り4.5%と利回り妙味が増す。住宅ローンの低金利水準の継続や政府による各種住宅取得支援策の効果により、住宅取得に対する関心が継続するなか、新設住宅着工戸数についてはおおむね横ばいの状態が続くと予想され、来20年3月期も今19年3月期並みの利益は確保すると見られている。800円割れが下値となった感があり、配当権利落ちとなる27日以降、押し目買い優位に上値を伸ばすか注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  2. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  3. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  4. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  5. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  6. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る