ラクオリア創薬は自律調整一巡、19年12月期黒字化予想
- 2019/4/1 05:53
- 株式投資ニュース
ラクオリア創薬<4579>(JQ)は疼痛と消化管疾患を主領域とする創薬ベンチャーである。19年12月期黒字化予想である。なお3月25日付で行使価額修正条項付第15回新株予約権を発行している。株価は急伸した2月の戻り高値から反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開を期待したい。
■疼痛と消化管を主領域とする創薬ベンチャー
ファイザー日本法人の中央研究所を前身として、新規開発化合物の創出を目指す創薬ベンチャーである。炎症および神経性の疼痛と、胃食道逆流症や過敏性腸症候群を代表とする消化器疾患を主な領域としている。新規開発化合物の知的財産権を製薬会社に導出(使用許諾契約によるライセンスアウト)する収益モデルである。
パイプラインは消化器疾患領域で、胃食道逆流症を適応症とするRQ-00000004、胃不全麻痺・機能性胃腸症・慢性便秘を適応症とするRQ-00000010、下痢型過敏性腸症候群を適応症とするRQ-00310941、胃不全麻痺・機能性胃腸症・術後イレウスを適応症とするRQ-00201894、癌に伴う食欲不振および悪液質症候群を適応症とするRQ-00433412、疼痛領域で神経障害性疼痛(化学療法起因性冷アロディニア)を適応症とするRQ-00434739がある。
子会社化テムリックは、癌領域に特化した創薬事業を展開している。パイプラインは、再発または難治性の急性前骨髄球性白血病(APL)を主適応症とするレチノイン酸受容体作動薬TM-411(一般名タミバロテン)である。
なお胃食道逆流症治療薬RQ-00000004導出先である韓国CJ社は19年3月、韓国でK-CABとして販売開始した。18年12月ベトナムVimedimex社とサブライセンス契約を締結、19年2月メキシコCarnot社とサブライセンス契約を締結した。
■19年12月期黒字化予想
19年12月期連結業績予想は、売上高が20億22百万円、営業利益が1億87百万円の黒字、経常利益が1億95百万円の黒字、純利益が1億53百万円の黒字としている。米国アラタナ社、韓国CJ社からのマイルストンおよびロイヤリティ収入を得て黒字化予想である。
■株価は自律調整一巡
株価は急伸した2月の戻り高値2210円から反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開を期待したい。3月29日の終値は1721円、時価総額は約351億円である。