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トーソーは出直り期待、19年3月期減益予想だが20年3月期収益改善期待
- 2019/4/3 09:41
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トーソー<5956>(東2)はカーテンレールやインテリアブラインドの大手である。室内装飾関連事業を主力に介護用品事業も展開している。19年3月期減益予想だが、20年3月期の収益改善を期待したい。株価は3月の戻り高値圏から反落したが、調整一巡して出直りを期待したい。
■カーテンレール・インテリアブラインドの大手
カーテンレールやインテリアブラインドの大手で、国内市場シェアはカーテンレールが約50%、ブラインドが約15%である。
室内装飾関連事業(カーテンレール類、ブラインド類、間仕切類)を主力として、介護用品事業(ステッキなど)も展開している。18年3月期のセグメント別売上高構成比は室内装飾関連事業が98.5%、介護関連用品などのその他事業が1.5%である。収益面では、新設住宅着工件数やリニューアルなど住宅関連市場の影響を受け、第4四半期の構成比が高い特性がある。
中期成長戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、高付加価値商品の拡販、インテリアトレンドに合わせた特長ある商品や省エネ・節電対応など新商品開発のスピードアップ、コスト競争力の強化、ホテルや商業施設など非住宅分野における需要の取り込み、大型物件の獲得や新興国の消費需要取り込みによる海外売上高の拡大、新規領域としての介護用品事業の拡大などの施策を強化している。
■19年3月期減益予想だが20年3月期収益改善期待
19年3月期連結業績予想は売上高が18年3月期比1.5%増の228億円、営業利益が9.5%減の7億20百万円、経常利益が9.5%減の7億30百万円、純利益が7.4%減の4億70百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。予想配当性向は21.9%となる。
第3四半期累計は売上高が前年同期比0.5%増の163億91百万円、営業利益が52.8%減の2億51百万円、経常利益が50.7%減の2億66百万円、純利益が56.6%減の1億47百万円だった。主力の住宅分野で新設住宅着工戸数が低調に推移し、原材料価格や物流コストの上昇も影響して大幅減益だった。セグメント別には、室内装飾関連事業が0.4%増収で53.2%減益、その他事業が8.4%増収で42.6%減益だった。
通期ベースでも原材料価格・物流コストの上昇などで減益予想である。ただし営業利益の四半期別推移を見ると第1四半期81百万円の赤字、第2四半期1億65百万円の黒字、第3四半期1億67百万円の黒字と改善傾向である。20年3月期の収益改善を期待したい。
■株主優待制度を一部変更
株主優待制度は一部変更した。19年3月31日基準は従来どおりの保有株式数による優待内容だが、20年3月31日基準から保有株式数および継続保有期間に応じた優待内容(詳細は会社HP)とする。
■株価は出直り期待
株価は3月の戻り高値圏560円近辺からから反落したが、調整一巡して出直りを期待したい。4月2日の終値は520円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS45円72銭で算出)は約11倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は約1.9%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS1133円26銭で算出)は約0.5倍、時価総額は約52億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)