【木村隆のマーケット&銘柄観察】ビックカメラは訪日外国人向け売り上げ拡大を目指す

木村隆のマーケット&銘柄観察

ビックカメラ<3048>(東1)は押し目買い好機だ。前8月期決算の好調は株価には織り込み済みのニュアンスだが、今2015年8月期についても増益確保が見込まれている。ここへきてアナリストのレーティング最上位継続、目標株価引き上げの動きが続いているように、ビックカメラ有楽町店をかかえ外国人向けサービスの拡大で成長評価の動きが強まっている。新たに見直し相場がスタートの可能性が強く、調整一巡のここは買い好機ととらえていい。

前8月期決算は売上げが前期比3%増の8298億円、営業利益が同46%増の190億円となった。同社は集客力があり営業効率の高い主要ターミナル駅前への出店に特化しているのが特徴。節電・省エネ・高機能な高付加価値の冷蔵庫、洗濯機、掃除機などの家庭電化商品やパソコン本体が好調に推移、また、大画面・高画質のテレビも伸びている。

2012年6月にコジマ<7513>(東1)を子会社化したが不採算店店舗の撤退などにより、2013年8月期に17億円の赤字だったコジマの収益は前8月期に24億円の黒字に転換、立て直しも進んでいる。

都市部中心のビックカメラに比べ、郊外で展開するコジマは増税後の戻りが鈍いが、ビックカメラ流のノウハウを取り入れた改装店は好調に推移しており、引き続き改装を進める計画。

伸長著しいインターネット通販では、来春には新しいグループ統合システムが稼動し、売上拡大を目指すほか、都市型店舗の強みを活かした訪日外国人売上の更なるアップにも取り組む。今8月期は営業利益205億円と前期比7%増を想定している。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)

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