パシフィックネットの19年5月期第3四半期は、主力のIT機器LCM事業が好調で営業・経常利益共に大幅増益
- 2019/4/14 06:16
- 決算発表記事情報
■営業利益率が前年同期の3.9%から6.1%へと大幅に改善
パシフィックネット<3021>(東2)の19年5月期第3四半期は、主力のIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)事業が好調で営業・経常利益共に大幅増益となった。大幅増益となった要因としては、営業利益率が前年同期の3.9%から6.1%へと大幅に改善したことが挙げられる。
同社は、法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。そのため、今期もLCM事業の契約残高は拡大している。
19年5月期第3四半期連結業績は、売上高29億66百万円(前年同期比10.0%減)、営業利益1億82百万円(同39.3%増)、経常利益1億79百万円(同34.7%増)、純利益1億02百万円(同12.0%増)となった。
事業別の業績は、LCM事業は、売上高17億76百万円(同13.0%増)、セグメント利益2億43百万円(同66.1%増)と2ケタ増収大幅増益となった。
主にLCMサービスにより回収した使用済みIT機器をテクニカルセンターで製品化し、リユース品として販売するリマーケティング事業は、使用済みIT機器の入荷台数の減少、店舗の閉鎖等により売上高は12億89百万円(同35.1%減)と減少したが、テクニカルセンターによる継続した生産性向上等を図ったこともあり利益率は向上し、セグメント利益1億98百万円(同18.1%減)であった。
18年2月から連結の範囲に含まれるコミュニケーション・デバイス事業は、売上高2億29百万円、セグメント利益23百万円となった。同事業の最近の話題としては、ガイド無線機「イヤホンガイド」がJR東日本の豪華周遊列車「TRAIN SUITE 四季島」のコミュニケーションツールとして採用されたことが挙げられる。また、観光需要に季節的変動があり、同社の第2四半期、第4四半期に売上高が拡大する傾向がある。
主にM&A仲介・アドバイザリ、人材紹介事業を行うその他の事業は、売上高08百万円(同63.2%減)、セグメント利益△17百万円(前年同期01百万円)となった。
以上のように、全体的には、LCM事業が好調であることからリマーケティング事業の減収減益をカバーし、大幅増益となった。
通期業績予想については、第3四半期が順調であることから、当初予想通りとしている。
ちなみに、19年5月期連結業績予想は、売上高41億円(前期比7.5%減)、営業利益3億10百万円(同30.3%増)、経常利益3億円(同26.0%増)、純利益2億円(同26.5%増)と減収ながら14年5月期の最高純利益を更新する見込み。