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プラマテルズは反発期待、20年3月期減収減益予想だが保守的
- 2019/5/7 05:51
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社である。積極的な商流開拓や高付加価値商材の拡販を推進している。19年3月期の営業・経常利益は減益予想から一転して小幅増益で着地した。配当は増配とした。20年3月期は減収減益予想だが保守的だろう。収益拡大を期待したい。株価は決算発表に対してネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して反発を期待したい。
■双日グループの合成樹脂専門商社、高付加価値商材を拡販
双日<2768>グループの合成樹脂専門商社である。エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力に、オレフィン系樹脂、PET樹脂なども取り扱っている。需要先は精密機器、家電・電子、医療機器、建材、自動車部品、ホビー、衛生材料、パッケージング(包装)など幅広く、合成樹脂原料に関する高い専門性、提案力・ネットワーク力、少量多品種即納体制を強みとしている。
高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外はアジア地域の中国、台湾、フィリピン、タイ、インド、マレーシア、ベトナムに積極展開している。
19年3月期の商材別売上高構成比はエンジニアリング系樹脂39.9%、スチレン系樹脂20.5%、オレフィン系樹脂10.5%、PET樹脂6.1%、製品(合成樹脂関連他)12.6%など、販売先業界別売上高構成比は精密機器37.5%、家電・電子16.8%、建材8.2%、医療資機材7.8%、パッケージング・日用品6.5%などとなっている。海外売上高比率は38.4%である。
■20年3月期減収減益予想だが保守的
19年3月期連結業績は、売上高が18年3月期比8.4%増の650億96百万円、営業利益が2.7%増の12億33百万円、経常利益が0.9%増の11億47百万円、純利益が1.4%減の7億29百万円だった。配当は4月25日に期末2円増額修正して年間23円(第2四半期末10円、期末13円)とした。18年3月期との比較でも2円増配となる。配当性向は26.9%となる。
売上高が計画を上回り、営業・経常利益は減益予想から一転して小幅増益で着地した。売上面では国内が4.1%増収、海外が16.0%増収と好調に推移した。売上総利益率は0.2ポイント低下したが増収効果で吸収した。海外売上比率は2.5ポイント上昇して38.4%となった。
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比3.2%減の630億円、営業利益が8.4%減の11億30百万円、経常利益が6.8%減の10億70百万円、純利益が4.1%減の7億円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間23円(第2四半期末10円、期末13円)で、予想配当性向は28.1%となる。
米中貿易協議の行方やのアジア地域への影響などを考慮して減収減益予想だが、保守的だろう。20年3月期も収益拡大を期待したい。
■株価は反発期待
株価は決算発表に対してネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して反発を期待したい。4月26日の終値は545円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS81円89銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間23円で算出)は約4.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1209円43銭で算出)は約0.5倍、時価総額は約47億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)