【新規上場(IPO)銘柄】ギークスは14日に3月期本決算を発表、ITフリーランスのマッチング依頼は増加

株式市場 IPO 鐘

 ギークス<7060>(東マ)は、3月20日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、「21世紀で最も感動を与えた会社になる」をグランドビジョンに掲げ、ITフリーランス人材の活用を軸に事業領域の拡大を進めている。

 主力のIT人材事業では、企業の枠を超えて複数のプロジェクトに携わる、ITフリーランスの働き方を支援し、企業とマッチングするサービスを展開している。対面ヒアリングでITフリーランスのスキルや志向性を正確に把握し、企業のニーズに応える最適なマッチングを実現している。

 IT人材育成事業では、IT人材育成のための「エンジニア留学」を提供している。

 ゲーム事業では、株式会社バンダイナムコオンラインから受託開発した「アイドリッシュセブン」及び株式会社バンダイナムコエンターテインメントと共同開発した「ツキノパラダイス。(ツキパラダイス。)を運営している。

 動画事業では、遊技機プロモーション関連動画制作の受託制作や、VR/ARなどの新技術を活用した案件の獲得に注力している。

 インターネット事業では、主にゴルファー向けの情報サイト「Gridge」の運営を主軸とし、利用ユーザーの獲得に向けて積極的な先行投資を実施。顧客企業であるメーカー各社に向けては、商品記事制作や動画・リアルイベント等を連動させた販売促進・PR活動の支援 を行っている。

 前2019年3月期第3四半期業績実績は、 売上高23億6100万円、営業利益4億7800万円、経常利益4億7200万円、純利益3億9600万円に着地。主力のIT人材事業では、引き続き企業のインターネット関連における各種ウェブサービス、ゲーム、フィンテック、人工知能、IoT分野において、ITフリーランスの需要が高くマッチング依頼が増加し、継続契約数の増加につながった。IT人材育成事業では、合宿型でプログラミングと英語を学ぶことができる「エンジニア留学」が大きな特徴となっており、エンジニア留学が好調に推移したほか、他企業からの学校受託運営売上も売上高増加へ寄与した。

 前19年3月期業績予想は、売上高30億5600万円(前期比18.4%増)、営業利益5億2100万円(同37.2%増)、 経常利益5億0700万円(同33.7%増)、純利益3億8700万円(同39.4%増)を見込む。上場で調達資金は、本社オフィスの増床、広告関連費用、人件費などに充てる計画で、年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、上場初日の3月20日に公開価格1930円を50.3%上回る2900円で初値をつけ、4月2日に上場来高値5430円と上昇。4日安値4075円と下げた後、5月9日安値4050円と売り直されている。日本国内において慢性的なIT人材不足を背景に高い成長が続く見通しで、5月14日に発表が予定される3月期本決算の発表は注目される。決算発表を前に大きく下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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