トレジャー・ファクトリーは調整一巡期待、20年2月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的

 トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)はリユースショップを展開している。20年2月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的だろう。既存店売上は好調に推移している。好業績を期待したい。株価は戻り高値圏から反落したが、調整一巡して出直りを期待したい。

■リユースショップを展開

 総合リユース業態トレジャー・ファクトリーや服飾専門リユース業態トレファクスタイルを主力とするリユースショップを、首都圏直営店中心に展開している。収益面では第2四半期(6~8月)の構成比が小さい季節特性がある。

 19年4月10日時点の店舗数は、グループ合計186店舗(タイの3店舗含むトレジャー・ファクトリー64店舗、トレファクスタイル50店舗、トレファクスポーツ5店舗、ユーズレット5店舗、ブランドコレクト2店舗、トレファクマーケット1店舗、16年9月子会社化したカインドオル39店舗、18年3月子会社化したゴルフキッズ20店舗)である。

 18年11月には、千葉県千葉市の幕張エリアに、新たな旗艦店として初の複合店(総合業態トレジャー・ファクトリーにスポーツ・アウトドア業態トレファクスポーツを併設)をオープンした。

 中期成長戦略として、既存店強化と新規出店、M&Aの活用、海外事業の拡大、新規事業への投資を推進している。海外は19年春にタイ4号店をオープン予定としている。

 新規事業ではECドレスレンタル「Cariru」事業や、トレファク引越+買取サービス事業に注力している。またEC事業の本格展開やビッグデータを活用した新規ビジネスの創出に向けて、19年1月にはシステム開発のデジタルクエストを子会社化した。

■20年2月期営業・経常利益横ばい予想だが保守的

 20年2月期の連結業績予想は、売上高が19年2月期比11.3%増の197億41百万円、営業利益が0.4%増の9億09百万円、経常利益が0.2%減の9億48百万円、純利益が10.8%増の6億26百万円としている。配当予想は19年2月期と同額の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。予想配当性向は28.9%となる。

 新規出店は15店舗前後、単体既存店売上は101%を目指し、既存店売上総利益率も19年2月期と同程度を見込むが、物流センター増床や新規出店に伴う費用増加などで営業・経常利益横ばい予想としている。ただし保守的だろう。既存店売上は好調に推移している。好業績を期待したい。

 月次売上(単体直営店の店舗売上、前年比速報値ベース)を見ると、19年4月は全店105.4%、既存店101.5%だった。既存店売上は8ヶ月連続の前年比プラスだった。衣料、服飾雑貨、ホビー用品が好調だった。新規出店は1店舗、退店は0店舗で、19年4月末時点の店舗数は125店舗となった。

■株主優待制度は2月末の株主対象

 株主優待制度は毎年2月末時点の1単元(100株)以上保有株主を対象に実施している。

■株価は調整一巡期待

 株価は戻り高値圏から反落したが、調整一巡して出直りを期待したい。5月16日の終値は713円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS55円32銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は約2.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS378円68銭で算出)は約1.9倍、時価総額は約83億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る