Jトラストが戻り高値に進む、インドネシア事業で大胆な引当金を積みリスク後退

株式市場 銘柄

決算期を12月に変更、営業収益の過半を占める海外に合わせ事務も効率化

Jトラスト<8508>(東2)は5月20日、続伸基調となり、442円まで上げたあとも堅調で約1週間ぶりに戻り高値を更新している。前期の連結決算(2019年3月期、IFRS基準)は、インドネシアの金融事業の再構築に向けて大胆な引当金を積んだため、全体に赤字決算となったが、これにより、業績の下振れリスクは大きく後退した形になり、見直し機運が台頭してきたとの見方が出ている。

 大胆な引当金を積んだ結果、前期の親会社株主に帰結する当期連結純利益は約361億円の赤字となった。合わせて、すべての面で合理化策などを推進。これまでは、営業収益の半分以上を獲得する海外子会社の決算月と国内の決算月が異なっていたため、集計に二重の手間がかかっていたが、こうした事務の効率化などを進める目的で、今期から決算期を変更する。これまでの3月決算を12月決算に変更するとした。このため、今期は2019年4月1日から19年12月31日までの9ヵ月決算になる。

 国内事業や韓国・モンゴルでの金融事業などは堅調に推移している感触。決算期変更にともなう今期・19年12月期(9ヵ月間)の連結業績見通しは、営業収益を643.97億円(12か月決算の前期は749.35億円)とし、営業利益は前期の326億円の赤字から0.61億円の黒字に転換する見込みとした。

 再構築に着手したインドネシアの金融事業については、来期・20年12月期中には単月で黒字化し始め、連結業績での最終損益も黒字が現実化してくる見込みとした。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る