【新規上場(IPO)銘柄】トビラシステムズは迷惑情報フィルタの提供で成長、公開価格から約4倍と上昇

株式市場 IPO 鐘

 トビラシステムズ<4441>(東マ)は、4月25日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、「私たちの生活 私たちの世界を よりよい未来につなぐトビラになる」を企業理念として掲げ、この企業理念に基づき、「誰かがやらなければならないが、誰もが実現できていない社会的課題の解決を革新的なテクノロジーで実現する事」を事業展開方針の軸として、スマートフォンを初めとするデジタルデバイスが普及していく中でデータベーステクノロジーを活用し、利用者が特段意識することなくこれらの脅威から守られるセキュリティ製品・サービスを提供している。
 迷惑情報フィルタ事業では、警察組織からの提供データや利用者からのフィードバック情報、独自の調査活動により、約7億件もの膨大な電話番号データを収集・分析。独自の迷惑電話番号抽出技術を用いて、データベース化し、迷惑電話を自動的に拒否・警告。モバイル向け、固定電話向け、ビジネスフォン向けに迷惑情報フィルタを提供している。

 その他事業では、ホームページ制作運営支援システム「HP4U」の販売、受託開発を行っている。

 今2019年10月期第1四半期業績実績は、売上高2億1400万円、営業利益1億0300万円、経常利益1億0200万円、純利益6700万円に着地。

今19年10月期業績予想は、売上高9億0200万円(前期比7.2%増)、営業利益3億1800万円(同39.3%増)、経常利益3億1800万円(同43.1%増)、純利益2億0900万円(同41.5%増)を見込む。上場で調達した資金は、に充当し、年間配当予想は、未定としている

 株価は、上場2日目の4月26日に公開価格2400円の2.26倍相当の5420円で初値をつけ、同日安値5030円を底に5月23日に上場来高値9230円と上昇している。通信事業者が提供するホームゲートウェイに迷惑電話フィルタ「トビラフォン」を提供し、社会問題となっている特殊詐欺電話等の迷惑電話をテクノロジーで解決するビジネスで成長しているが、モバイル向け及びIP電話向け契約者数の拡充、法人向けサービス「トビラフォンBiz」の本格展開、迷惑メールフィルタの水平展開、広告フィルタアプリ「Netcomfy」の提供で成長が続く見通し。公開価格から約4倍と上昇、1万円を視野に入れており、高値警戒感が出る水準。ここからは5日移動平均線が下値となるか見極めてから 、買いを考えるところだろう。(株式評論家・信濃川)

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