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トーソーは20年3月期減益予想だが売り一巡
- 2019/5/27 08:51
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トーソー<5956>(東2)はカーテンレールやインテリアブラインドの大手である。室内装飾関連事業を主力に介護用品事業も展開している。19年3月期は減益だった。そして20年3月期も減益予想だが、やや保守的だろう。株価は年初来安値圏だが、売り一巡感を強めている。反発を期待したい。
■カーテンレール・インテリアブラインドの大手
カーテンレールやインテリアブラインドの大手で、国内市場シェアはカーテンレールが約50%、ブラインドが約15%である。
室内装飾関連事業(カーテンレール類、ブラインド類、間仕切類)を主力として、介護用品事業(ステッキなど)も展開している。19年3月期のセグメント別売上高構成比は室内装飾関連事業が98%、介護関連用品等その他事業が2%である。収益面では、新設住宅着工件数やリニューアルなど住宅関連市場の影響を受け、第4四半期の構成比が高い特性がある。
中期成長戦略では「窓辺の総合インテリアメーカー」として、高付加価値商品の拡販、インテリアトレンドに合わせた特長ある商品や省エネ・節電対応など新商品開発のスピードアップ、コスト競争力の強化、ホテルや商業施設など非住宅分野における需要の取り込み、大型物件の獲得や新興国の消費需要取り込みによる海外売上高の拡大、新規領域としての介護用品事業の拡大などの施策を強化している。
■20年3月期減益予想
19年3月期連結業績は、売上高が18年3月期比0.8%増の226億51百万円、営業利益が13.5%減の6億88百万円、経常利益が13.0%減の7億01百万円、純利益が12.3%減の4億45百万円だった。配当は18年3月期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)で、配当性向は22.1%となる。
主力の住宅分野で新設住宅着工戸数がやや持ち直したが、非住宅向け建築着工床面積が減少し、原材料価格や物流コストの上昇も影響して減益だった。室内装飾関連事業は0.6%増収だが12.9%減益、その他事業は12.0%増収だが37.3%減益だった。
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比0.7%増の228億円、営業利益が12.8%減の6億円、経常利益が13.0%減の6億10百万円、純利益が10.1%減の4億円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。予想配当性向は24.6%となる。
引き続き事業環境が厳しく減益予想としているが、やや保守的だろう。収益改善を期待したい。
■株主優待制度を一部変更
株主優待制度は一部変更した。19年3月31日基準は従来どおりの保有株式数による優待内容だが、20年3月31日基準から保有株式数および継続保有期間に応じた優待内容(詳細は会社HP)とする。
■株価は売り一巡感
株価は5月16日に442円まで下押して年初来安値圏だが、その後は売り一巡感を強めている。反発を期待したい。5月24日の終値は452円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS40円61銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は約2.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1223円39銭で算出)は約0.4倍、時価総額は約45億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)