巴工業の第2四半期は機械製造販売事業が好調で増収大幅増益

株式市場 銘柄

■進捗率から見ると通期の上振れが予想される

 5日引け後発表された巴工業<6309>(東1)の第2四半期は、化学工業製品の減収減益を機械製造がカバーし、増収大幅増益となった。

 19年10月期第2四半期連結業績は、売上高221億36百万円(前年同期比5.8%増)、営業利益17億円(同28.9%増)、経常利益17億13百万円(同27.3%増)、純利益11億51百万円(同29.5%増)であった。

 同社は、遠心分離機械を中心とする機械製造販売事業、合成樹脂や化学工業薬品などを中心とする化学工業製品販売事業を展開している。

 機械製造販売事業は、全分野の工事、国内民需向け機械および国内官需向け機械と部品・修理の販売が減少したものの、国内民需向け部品・修理および海外向け機械と部品・修理の販売が伸長したため、売上高は66億29百万円(同26.9%増)、営業利益は9億45百万円(同165.7%増)と大幅増収増益となった。利益面の伸び率が高いのは、収益性の良い部品・修理が海外向けを中心に増収となったことによる。

 化学工業製品販売事業では、工業材料分野の住宅・建設用途向け材料の販売が増加したものの、電子材料分野の半導体製造用途向け搬送用商材を始めとする他の分野の販売が減少したため、売上高は155億07百万円(同1.2%減)、営業利益は7億54百万円(同21.6%減)となった。

 第2四半期は、機械製造販売事業が好調に推移したことで、化学工業製品販売事業の減収減益をカバーし大幅増益となった。

 通期に関しては、5月31日に売上高を21億円下方修正したが、利益は当初予想を据え置いている。その結果、19年10月期通期連結業績予想は、売上高422億円(前期比0.4%減)、営業利益23億円(同3.3%減)、経常利益23億円(同1.5%減)、純利益15億円(同0.9%減)と減収減益を見込んでいる。

 しかし、進捗率を見ると売上高52.5%(前期49.4%)、営業利益73.9%(同55.5%)、経常利益74.5%(同57.6%)、純利益76.7%(同58.8%)となっていることから上振れが予想される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る