【株式評論家の視点】アクセスグループ・HDは1-3月期黒字浮上、リバウンド相場へ
- 2019/6/11 07:06
- 株式評論家の視点
アクセスグループ・ホールディングス<7042>(JQS)は、昨年11月6日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。同社グループは、「人と社会をベストな未来に導くために、心の通うメディアとコミュニケーションの場を創造する」ことを理念とし、生活の充実に関わる「プロモーション事業」、社会活動の源泉となる「人材採用広報事業」、社会の繁栄に不可欠な教育機関を支える「学校広報事業」の3事業をビジネスフィールドとして、広報戦略から運営支援に至るまで、様々な形で顧客の支援をしている。
プロモーション事業では、「生活・余暇の活力に寄与する情報」を、ダイレクトアプローチを中心とした「セールスプロモーション」と、個人情報の適切な管理と素早い対応力までを含めた「アウトソーシング」を通じて社会へ発信することを役割としている。時代や顧客の変化に素早く対応できるフィールドの広さと、ノウハウを駆使できる環境を整えて「アクセス業務推進センター」を開設、スポットからワンストップまで、リーズナブルかつ最適な方法を提案し、着実に実行している。
人材採用広報事業では、採用広報事業と人材サービス事業を通して、事業成長の源泉となる「人材採用」を支援している。特に新卒採用や若年者採用にはノウハウを持ち、就職情報サイトや特色ある合同企業説明会などを通じての応募促進、WEBサイト構築や入社案内などの応募促進ツール等の各種クリエイティブ、適性検査や採用代行業務(応募管理、テレマーケティング、説明会運営など)などを含めて多面的にサポートし、顧客の人材採用活動を支えているほか、若年者や新卒の人材紹介サービス、外国人学生へのアプローチは、独自の取り組みによってマッチングの精度を高め、確かな信頼を得ている。
学校広報事業では、「教育機関の広報・運営を総合支援する」ことを事業目的として、広告をはじめ、WEBや紙、イベントによる応募促進、応募管理や出願業務代行などの幅広い範囲で教育機関様を支援し続け、今では官公庁や行政機関からの信頼を得ている。
今2019年9月期第2四半期業績実績は、売上高22億2200万円、営業利益2500万円、経常利益1000万円、最終損益4900万円の赤字に着地。プロモーション事業では、ダイレクトメール発送やキャンペーン事務局の案件の引き合いが強いことから、売上高は計画を上振れしたが、原価率の高い商材の受注が多く、利益面は計画を下振れした。採用広報事業では、個別案件が好調に推移したほか、20年3月卒業者向けの採用広報解禁前のキャリア研究を目的としたフェアや若年層向け中途採用イベントも堅調に推移したが、19年3月卒業者向けのフェアが計画を下振れした。学校広報事業では、一部の個別案件が下半期の売上計上となったことから個別案件の売上高は計画を下振れしたものの、 連合企画が好調に推移した。
今19年9月期業績予想は、売上高47億1100万円(前の期比2.4%増)、営業利益2億1500万円(同6.3%増)、経常利益1億9500万円(同6.4%増)、純利益1億2000万円(同2.5%増)を見込む。年間配当は、期末一括29.5円(同4.7円増)の増配を予定している。
株価は、昨年12月26日につけた上場来安値1300円から4月1日に年初来高値2339円と買い進まれた後、6月3日安値1364円円と売られ二番底を形成し、底値を確認した感はある。今19年9月期10-12月期は営業損益が9600万円の赤字だったが、1-3月期は営業損益が1億2100万円の黒字に浮上し、下半期に予算比重があり、回復も見込むことから、通期業績予想は達成できる見通し。13週移動平均線が26週移動平均線を上抜きゴールデンクロスを示現しており、期待先行ながらリバウンド相場が続くか注目したい。(株式評論家・信濃川)