【株式評論家の視点】アズームは第2四半期先行投資が膨らむ、期待先行ながらリバウンド幅広げるか注目

株式評論家の視点

 アズーム<3496>(東マ)は、2018年9月20日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、「世の中の遊休不動産を活躍する不動産に」という企業理念に基づき、「月極駐車場紹介サービス」と「月極駐車場サブリースサービス」を主力サービスとして、事業の拡充を図っている。
 今2019年9月期第2四半期は、継続的に積極的な月極駐車場の新規受託を進め、オフィスビルやマンションに付随している駐車場のみならず個人宅などの限られたスペースを駐車場として運営する取組みをはじめ、規模拡大に注力し、2019年3月末時点における月極駐車場マスターリース台数(受託台数)は8,762台(前期比末比1,153台増加)と堅調に推移している。

 また、同社の月極駐車場ポータルサイト「CarParking」及び東京23区内特化型の月極駐車場ポータルサイト「CarParking」の掲載月極駐車場件数やユーザー利便性を高め、メディア価値が向上したことで、駐車場問い合わせ件数が第2四半期累計81,172件(前年同期比28%増)で、月極駐車場紹介サービスにおける駐車場紹介手数料収入や月極駐車場サブリースサービスにおける賃料収入の増加へと寄与。19年3月末時点における月極駐車場サブリース台数(稼働台数)は7,642台(前期比末比966台増)と増加している。

 今19年9月期第2四半期業績実績は、売上高12億2400万円、営業利益3800万円、経常利益3800万円、純利益1900万円に着地。同社月極駐車場ポータルサイト「カーパーキング」への月極駐車場の問い合わせ件数の増加に対応するため、先行的に新規営業人員の採用や社内教育体制の整備を始めとした営業体制の強化を大幅に進めるとともに、システム開発やメディア価値向上のためのエンジニア人員の採用といった投資を積極的に進めたため、販管費が大きく増加し、第2四半期営業利益は当初計画を6200万円下回った。

 今19年9月期業績予想は、売上高28億6300万円(前期比55.2%増)、営業利益2億6000万円(同57.7%増)、経常利益2億6000万円(同73.3%増)、純利益1億8200万円(同66.3%増)を見込む。年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、昨年10月4日につけた上場来の高値11000円から5月24日につけた上場来の安値2586円まで調整を挟んで6月7日高値3715円と買われた後、モミ合っている。第2四半期は先行投資が膨らみ計画を下回ったが、21年9月期売上高65億円、営業利益11億円目標の中期計画達成に向けた体制が整いつつあり、期待先行ながら13週移動平均線前後までリバウンド幅を広げる余地はありそうだ。(株式評論家・信濃川)

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