ラクーンホールディングスの19年4月期は、EC事業、フィナンシャル事業ともに順調で、最高益更新で着地
- 2019/6/14 06:29
- 決算発表記事情報
■好業績であったことから、配当は6円と80銭の増配
ラクーンホールディングス<3031>(東1)の19年4月期は、EC事業、フィナンシャル事業ともに順調で、最高益更新で着地した。
19年4月期の同社の取組は、第3四半期より、持株会社体制へ移行し、18年12月7日付で、個人向け居住用物件をメインとした家賃保証サービ スを展開しているALEMOの株式の100%を取得し、子会社化した。18年9月30日をみなし取得日として業績を取り込んでいる。
その結果、19年4月期連結業績は、売上高29億80百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益5億48百万円(同25.4%増)、経常利益5億45百万円(同26.5%増)、純利益3億79百万円(同34.2%増)と2ケタ増収増益となった。
好業績であったことから、配当は6円と80銭の増配。
EC事業の主力サービスである「スーパーデリバリー」は、ターゲットを従来からの国内の小売店だけではなく、国内の小売業以外の事業者及び海外事業者にも拡大している。そのため、アジア圏向けにコストパフォーマンスのより良い物流サービスの導入に努め、韓国向けに安価な航空便、香港向けに混載コンテナサービスを導入した。また、SEO対策及びSNSへの広告強化により購入意欲の高い会員小売店の獲得増加を図った。その結果、国内流通額全体は前年同期比1.1%増となった。海外流通額(SD exportと日本語版サイトでの海外向け流通額の合算)についても、順調に増加し同44.4%増となった。この結果、「スーパーデリバリー」全体の流通額は、112億44百万円(同6.2%増)となり、EC事業の売上高は17億63百万円(同4.0%増)、セグメント利益は7億14百万円(同10.8%増)となった。
フィナンシャル事業の「Paid」の加盟企業数は3,300社と順調に増加し、グループ外の取扱高は163億23百万円(同34.3%増)と順調に増加した結果、全体の取扱 高(グループ内の取扱高67億21百万円を含む)は230億45百万円(同21.0%増)となった。
保証については、「T&G売掛保証」、「URIHO」では引き続き、地域金融機関との業務提携を進め、販売チャネルを拡大することに取り組んだ。また、家賃保証サービスは、事業用家賃保証、居住用家賃保証ともに、不動産会社に対する知名度向上に取り組んだ。当連結累計期間末の保証残高は、629億45百万円(ラクーンフィナンシャル分214億92百万円、ALEMO分414億52百万円)と前期末比276.7%増になった。 この結果、売上高は、13億92百万円(同35.1%増)、セグメント利益は1億42百万円(同87.3%増)となった。
以上のように、19年4月期は、全てのサービスにおいて増収増益となった。20年4月期についても、全ての既存サービスの継続的な事業成長を見込んでいることから売上高34億50百万円(前期比15.8%増)、営業利益6億70百万円(同22.1%増)、経常利益6億70百万円(同22.8%増)、純利益4億25百万円(同12.0%増)と最高益更新を見込む。