【編集長の視点】sMedioは続落も初値水準で下値を確認し直近IPO株人気を再燃させ再騰余地

編集長の視点

sMedio<3913>(東マ)は、95円安の4065円と3日続落して始まっている。同社株は、今年3月27日に公開価格2520円で新規株式公開(IPO)され4000円で初値をつけ、4月7日につけた上場来高値5340円まで買い進まれたあと、この上昇幅の3分の2押し水準で売り買いが交錯しているものだが、初値を前に再度、下値を確認しており、ネット関連の独自先端ソフトの好展開を見直し直近IPO株買いが再燃する展開も想定される。4月1日にさまざまなモノがインターネットでつながる「インターネット・オブ・シング(IoT)」市場向けソリューションの提供を発表したこともフォローの材料視されている。

■ライセンス収入の増加で今期営業利益は59.3%増と高成長

同社は、パソコン、テレビ、スマートフォン、モバイル端末などの異なる機器同士をWi―Hiなどの無線通信でつなぐワイヤレスコネティビティ関連市場向けのソフトウエアを開発・販売している。同市場は、世界的に年率59.3%で高成長しており、同社は、関連製品を開発するためのメディア処理技術、無線通信技術、著作権保護/認証技術などのすべての要素技術を習得しており、国内のみならず米国、アジアなどにも積極展開している。

業績も、このロイヤリティの供与によるライセンス収入の増加などで高成長しており、今12月期業績は、ブルーレイ再生ソフトウエアの開発受注の増加も加わって、経常利益は、3億100万円(前期比1.0%減)、純利益は、1億9600万円(同3.4%減)と前期並みにとどまるが、売り上げは、12億2800万円(同25.3%増)、営業利益は、3億1600万円(同59.3%増)と連続の大幅増収増益を予想している。

なお今年4月1日にIoT市場向けソリューションとして、ルネサスエレクトロニクス<6723>(東1)のMCU・RX64MにJava ME8の移植を発表した。

■三角保ち合いに煮詰まり感を強めて急騰再現思惑再燃へ

株価は、初値を公開価格比59%高の4000円でつけ、上場来安値3620円と下ぶれたが、同安値から再三のストップ高を交えて上場来高値5340円まで48%高し、この急騰幅の3分の2押しの初値水準での三角保ち合いに煮詰まり感を強めている。急騰再現思惑を再燃させ上放れへ再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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