【新規上場(IPO)銘柄】ユーピーアールは6月12日に東証第二部に上場、「物流事業」と「コネクティッド事業」を展開

株式市場 IPO 鐘

 ユーピーアール<7065>(東2)は、本年6月12日に東京証券取引所市場第二部に上場した。同社グループは、木製パレットの製造業者として山口県宇部市に創業し、それ以来「パレットを通じ人々の生活を便利にすること」を事業原点として、パレット等物流機器のレンタル及び販売を主たる業務とする「物流事業」と位置情報・遠隔監視ソリューションを提供する IoT サービスとカーシェアリングを提供するビークルソリューションサービスからなる「コネクティッド事業」を展開している。


 今2019年8月期第2四半期は、同社グループでは、期初から順調にパレット輸送への需要を取り込んでいる。3月1日には、国内12番目の営業所として、南九州営業所(鹿児島県鹿児島市)を開設し、約170か所のデポ(物流機器貸出・返却の拠点)網と共に引き続き顧客へのきめ細やかな対応を行っている。また、家庭紙業界のパレット共同利用サービスに関しても、順調に実績を計上するなど、深刻なドライバー不足へ対応するためのソリューションを提供。順調な需要に対応するため、レンタル用パレット等物流機器の購入も進めている。

 今19年8月期第2四半期業績実績は、売上高56億1200万円、営業利益4億6800万円、経常利益5億2500万円、純利益2億7800万円を見込む。

 今20年8月期業績予想は、売上高112億6100万円(前期比8.6%増)、営業利益5億2000万円(同18.3%減)、経常利益7億2400万円(同9.9%減)、純利益4億0700万円(同28.2%減)を見込む。上場で調達した資金は、パレットなどレンタル資産の取得に充てる計画。年間配当予想は、期末一括25円を予定している。

 株価は、上場初日の6月12日に公開価格3300を21.2%上回る4000円で初値をつけ、同13日高値4455円と買い進まれた後、換金売りに同19日安値3400円と下げたが、3600円割れで下値を固め、切り返す動きとなっている。今2019年8月期第2四半期に、2年に1度開催される物流展への出展費用及びアシストスーツ事業での新商品投入による広告宣伝費用が増加、人員増に伴う人件費が増加し、一時的に販売費及び一般管理費が増加するため、減益を見込むが、来20年8月期2ケタ増益・増配含みと観測されており、高値奪回となるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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