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イトーキは反発の動き、19年12月期大幅営業・経常増益予想
- 2019/6/28 09:01
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
イトーキ<7972>(東1)はオフィス家具の大手である。19年12月期は大幅営業・経常増益予想である。第1四半期は減益だったが、オフィス新築・移転およびリニューアル需要拡大も追い風として、通期ベースで好業績を期待したい。株価は安値圏だが反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。
■オフィス家具の大手
オフィス家具の大手である。製販一貫体制が特徴で、建築間仕切や物流設備機器なども展開している。なお収益はオフィス移転シーズンにあたる上半期偏重の特性がある。
18年12月期のセグメント別売上構成比はオフィス関連事業(事務用デスクおよびチェア、収納家具など)が52%、設備機器関連事業(建築間仕切、物流設備機器、研究設備機器など)が46%、その他(家庭用家具など)が2%、営業利益構成比はオフィス関連事業が110%、設備機器関連事業が6%、その他がマイナス16%だった。
■19年12月大幅営業・経常増益予想
19年12月期連結業績予想は売上高が18年12月期比3.6%増の1230億円、営業利益が60.8%増の31億円、経常利益が26.7%増の30億円、純利益が1.5%減の17億円としている。配当予想は18年12月期と同額の年間13円(期末一括)としている。予想配当性向は34.8%となる。
第1四半期は、売上高が前年同期比4.3%増の338億97百万円、営業利益が10.6%減の20億91百万円、経常利益が11.9%減の20億95百万円、純利益が22.1%減の12億26百万円だった。売上面は堅調だが、18年10月開設の新本社ITOKI TOKYO XORX(イトーキ・トウキョウ・ゾーク)移転関連費用など販管費の増加で減益だった。
オフィス関連事業は売上高が0.5%増の200億20百万円だが、新本社オフィスの家賃負担や新規事業関連の先行投資で営業利益が24.0%減の17億86百万円だった。設備機器関連事業は大型案件も寄与して売上高が11.9%増の130億58百万円と伸長し、営業利益は3億12百万円(前年同期は53百万円の赤字)と黒字化した。その他は売上高が8.8%減の8億18百万円で営業利益が8百万円の赤字(同40百万円の黒字)だった。学習家具が不振だった。
第1四半期は減益だったが、オフィス新築・移転およびリニューアル需要拡大も追い風として、通期ベースで好業績を期待したい。
■株価は反発の動き
株価は12年以来の安値圏だが、400円割れ水準から反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。6月27日の終値は443円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS37円32銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間13円で算出)は約2.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1027円40銭で算出)は約0.4倍、時価総額は約202億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)