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クリナップは反発の動き、20年3月期黒字化予想で収益改善期待
- 2019/7/4 06:50
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
クリナップ<7955>(東1)はシステムキッチンの大手で、システムバスルームも展開している。20年3月期は黒字化予想である。収益改善を期待したい。株価は5月安値から切り返して反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。
■システムキッチン大手でシステムバスルームも展開
システムキッチンの大手である。厨房部門(システムキッチン)を主力として、浴槽・洗面部門(システムバスルーム・洗面化粧台)も展開している。19年3月期部門別売上構成比は厨房部門78.0%、浴槽・洗面部門15.6%、その他6.4%だった。
19年3月期末のショールームは447ヶ所だった。販売ルートは工務店を主力としている。収益面では新設住宅着工件数やリフォーム需要の影響を受けやすい特性がある。
中期経営計画(18年~20年)ではビジョンに「暮らし価値創造企業Cleanupへの変革」を掲げている。重点施策として、高級・超高級市場への本格参入に向けた商品ラインナップの変革、シェア回復に向けたフラッグシップモデルの刷新、ショールームにおける価値提供の強化、アジア諸国向けステンレスキャビネットの本格展開、新たな販売チャネルとしてのECビジネス立ち上げなどを推進する。
■20年3月黒字化予想
20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比2.4%増の1070億円、営業利益が11億円の黒字(19年3月期は4億65百万円の赤字)、経常利益が11億50百万円の黒字(同3億76百万円の赤字)、純利益が5億50百万円の黒字(同7億04百万円の赤字)としている。配当予想は19年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。予想配当性向は133.1%となる。
中核ブランド刷新やショールーム強化などにより、中高級システムキッチンを中心に売上・利益拡大を図るとしている。収益改善を期待したい。
■株価は反発の動き
株価は5月の安値497円から切り返して反発の動きを強めている。7月3日には583円まで上伸した。調整一巡して出直りを期待したい。7月3日の終値は580円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS15円03銭で算出)は約39倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約3.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1388円62銭で算出)は約0.4倍、時価総額は約217億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)