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トシン・グループは調整一巡、20年5月期横ばい予想だが保守的
- 2019/7/8 06:33
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
トシン・グループ<2761>(JQ)は首都圏中心に電設資材などの卸売事業を展開している。19年5月期利益は横ばいだった。20年5月期も利益横ばい予想だが、やや保守的だろう。株価は上値を切り下げたが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。
■首都圏中心に電設資材や住宅設備機器の卸売事業を展開
首都圏中心に電設資材や住宅設備機器などの卸売事業を展開している。小口多数販売、専門部署による得意先営業活動支援サービスなどを特徴とし、事業基盤強化や収益拡大に向けて、取扱商品や営業拠点網の拡充を推進している。
収益面では、新設住宅着工戸数など建設関連投資の動向が影響し、第4四半期(3月~5月)の構成比が高い特性がある。利益還元については、将来の事業展開と経営体質強化のために必要な内部留保を確保する一方で、財務状況、利益水準、配当性向などを総合的に勘案して、前年実績を下回らない安定した配当を実施することを基本方針としている。
■19年5月期利益横ばい、20年5月期も利益横ばい予想だが保守的
19年5月期(20日締め)連結業績は概ね計画水準だった。売上高は得意先数の増加や独自サービスの活用などで18年5月期比1.6%増の439億98百万円、営業利益は販管費の増加で1.9%減の22億28百万円、経常利益は営業外収益の受取会費の増加で0.7%増の30億88百万円、純利益が1.2%増の20億30百万円だった。配当は1円増配の年間56円(第2四半期末28円、期末28円)とした。配当性向は22.8%となる。
20年5月期(20日締め)の連結業績予想は、新規得意先開拓や既存得意先の深掘り、リフォーム需要や省エネ関連需要の取り込みなどで、売上高が19年5月期比1.1%増の445億98百万円、営業利益が2.1%増の22億75百万円、経常利益が1.4%増の31億30百万円、純利益が1.0%増の20億50百万円としている。配当予想は19年5月期と同額の年間56円(第2四半期末28円、期末28円)で、予想配当性向は22.3%となる。
新築住宅着工戸数の減少や競合激化など厳しい市場環境で利益横ばい予想だが、やや保守的だろう。収益拡大を期待したい。
■株価は調整一巡
18年8月17日発表の自己株式取得(上限50万株・21億円、取得期間18年8月20日~19年7月31日)について、19年6月30日時点の累計取得株式総数は11万5800株である。
株価は2月の上場来高値から反落して上値を切り下げたが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。7月5日の終値は6350円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS251円42銭で算出)は約25倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間56円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS4397円96銭で算出)は約1.4倍、時価総額は約724億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)