【新規上場(IPO)銘柄】ヴィッツは第3四半期決算順調、分割実施でリバウンド相場入りへ

株式市場 IPO 鐘

 ヴィッツ<4440>(東マ)は、4月8日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社グループは、設立以来、「半歩先の技術で人々の生活を豊かにする」を企業理念として掲げ、「組込システム事業」、「システムズエンジニアリング事業」、「機能安全開発事業」を行っている。同社グループは、同社及び連結子会社2社(株式会社アトリエ、株式会社ヴィッツ沖縄)から構成されている。

 組込システム事業では、自動車・産業製品向けの制御ソフトウェア、リアルタイムオペレーションシステムなどのソフトウェアプラットフォーム提供、組込セキュリティなどの受託案件 などを行っている。

 システムズエンジニアリング事業では、自動車関連のシミュレーションおよびモデルベース開発技術の提案・開発・提供を行っている。

 機能安全開発事業では、近年の電子機器装置の安全性を担保するために必要なコンサルティング・安全性分析支援と安全性の高いソフトウェア開発を行うためのソフトウェア開発プロセス作成の支援を行っている。

 そのほか、ソフトウェア開発に関する新技術及び規格調査や組込ソフトウェア評価・開発支援も行っている。

 7月12日大引け後に発表した今2019年8月期第3四半期業績実績は、 売上高17億6300万円、営業利益2億2000万円、経常利益2億0300万円、純利益1億3000万円に着地。前18年8月期第3四半期から、組込システム事業で、一部不採算プロジェクトは発生したが、今19年8月期第2四半期に不採算プロジェクトは終結。主な事業は需要が旺盛で、上半期は計画を下回ったものの、 組込みセキュリティ、AUTOSAR開発支援、モデルベース開発、仮想環境シミュレータなどの活発な要求への対応により第3四半期営業利益は年計画に対する進捗率が76.1%と順調に推移している。

 今19年8月期業績予想は、売上高25億3900万円(前期比6.9%増)、営業利益2億8900万円(同30.6%増)、経常利益2億6800万円(同19.8%増)、純利益1億8900万円(同40.1%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括6円を予定している。

 株価は、上場2日目の4月10日につけた上場来高値の7520円から5月17日に上場来安値5000円と調整。同28日高値6490円、6月17日高値6300円と買い直されて7月9日安値5230円 と下げて底値確認から出直りつつある。今8月期第3四半期決算順調に加え、8月31日現在の株主に対して、9月1日付で、1対2の株主分割を実施すると決算と同時に発表しており、流動性の向上も期待した買いが流入し、リバウンド相場入りとなりそうだ。(株式評論家・信濃川)

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