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ソフトクリエイトホールディングスは上値試す、20年3月期1Q減益だが通期増益予想
- 2019/8/13 07:02
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。20年3月期第1四半期は減益だったが、通期増益予想である。通期ベースで収益拡大を期待したい。株価は8月1日の年初来高値から反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品が主力
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」の販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、SI事業(自社グループ開発ソフトの販売、基幹系システムの受託開発)および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sを持分法適用関連会社とした。18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。
ecbeingの国内ECサイト構築実績は1100サイトを突破し、富士キメラ総研社「富士マーケティング・レポート」ECサイト構築ソリューション市場占有率において10年連続シェア1位を獲得している。18年6月にはクラウド型ECプラットフォーム「mercart」を開始した。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
19年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業27%、物品販売事業27%、経常利益構成比(連結調整前)はECソリューション事業50%、システムインテグレーション事業48%、物品販売事業1%だった。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
■20年3月期第1四半期減益だが通期増益予想
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比6.4%増の206億円、営業利益が6.5%増の20億10百万円、経常利益が4.6%増の21億円、純利益が4.2%増の12億円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間20円(第2四半期末10円、期末10円)で、予想配当性向は21.9%となる。
第1四半期は、売上高が前年同期比27.7%増の51億38百万円、営業利益が28.8%減の3億27百万円、経常利益が22.1%減の4億14百万円、純利益が32.5%減の2億57百万円だった。販管費の増加で減益だったが、需要が高水準に推移して大幅増収だった。
通期はECソリューション事業、システムインテグレーション事業とも需要が高水準に推移して増収増益予想である。通期ベースで収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は上値試す
5月15日発表の自己株式取得(上限10万株・1億50百万円、取得期間19年5月16日~19年7月31日)は7月10日時点で累計取得株式数が9万6200株となって終了した。
さらに7月10日には新たな自己株式取得(上限10万株・1億80百万円、取得期間19年7月11日~19年10月31日)を発表した。7月31日時点での累計取得株式数は1万4000株となっている。
株価は8月1日の年初来高値1796円から反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。8月9日の終値は1637円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS91円44銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS713円40銭で算出)は約2.3倍、時価総額は約225億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)