【編集長の視点】ビューティガレージは4連騰、期末配当増配と株式分割のダブルの権利取りが増勢

編集長の視点

ビューティガレージ<3180>(東マ)は、100円安の6400円と4営業日ぶりに反落して始まったあと、10円高と切り返して小幅ながら4営業日続伸している。前週末17日大引け後に未定としていた今2015年4月期配当の増配を発表、きょう20日に日経平均株価が、178円と続急落してスタートしていることも響き、目先の利益を確定する売り物が先行したが、同社は、同じく期末の4月30日を基準日に株式分割の実施することを予定しており、下値から両方の権利を取る買い物が再燃している。今4月期純利益が、増益転換して2期ぶりの過去最高更新と予想されているが、今年3月に発表した今期第3四半期(3Q)業績が、V字回復したことも、通期業績の上ぶれ着地期待を高め見直されている。

■今4月期純利益は2期ぶりに過去最高更新予想と絶好調

同社の配当政策は、業績に裏付けされた成果の配分を行うことを基本とし、期初から今期配当を未定としてきたが、今期の業績を総合的に判断して24円(前期実績18円)に増配する。前期は、業績が減益着地し18円(前々期実績20円)に減配したが、この倍返しとなる増配となる。一方、株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げて投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と同社株式の流動性の向上を図ることを目的に1株を5株に分割する。

この積極的な株主還元策の前提となる今4月期業績は、売り上げ73億9000万円(前期比14.4%増)、経常利益3億5200万円(同19.3%増)、純利益2億1800万円(同26.8%増)と増益転換が予想され、純利益は、2013年2月期の過去最高(1億9000万円)を2期ぶりに更新する。前期利益を圧迫した円安の影響が一巡するとともに、前期下期に実施した価格改定がフル寄与し、プロ向けの美容商材インターネット通販サイト「BEAUTY GARAGE OnlineShop」の過去1年間に1回以上の購入履歴のあるアクティブユーザーが、今年1月末現在で前年同期より1万2411口座増加の7万4720口座と伸び、昨年11月に子会社を設立し、急成長中のアイラッシュ(まつげエステ)市場に本格進出したことなどが寄与する。同社は、昨年11月に今期第2四半期累計業績を上方修正し、今年3月に発表した今期3Q業績も、純利益が前年同期比2.4倍増益とV字回復しており、業績の上ぶれ着地期待を高めている。

■4月24日の権利付き最終日を控え急騰再現思惑が再燃し上値チャレンジ

株価は、今期3Qの好決算と株式分割の同時発表でストップ高して7070円と買われ、いったん4955円と下ぶれたものの上場来高値7140円と切り返して6000円台央でスピード調整中である。4月24日の権利付き最終売買日を控えダブルの権利取り効果で急騰再現思惑を強め最高値奪回から上値チャレンジが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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