松田産業は調整一巡、20年3月期利益横ばい予想だが1Q大幅増益で通期上振れ余地

日インタビュ新聞ロゴ

 松田産業<7456>(東1)は貴金属関連事業および農林水産品販売事業を展開している。20年3月期は利益横ばい予想だが、第1四半期は大幅増益だった。通期予想に上振れ余地がありそうだ。株価は戻り一服の形だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■貴金属リサイクルや農林水産品販売を展開

 貴金属リサイクル(貴金属事業)や産業廃棄物処理(環境事業)などの貴金属関連事業、および農林水産品を扱う食品関連事業を展開している。19年3月期の売上高構成比は貴金属関連事業64%、食品関連事業36%、営業利益構成比は貴金属関連事業70%、食品関連事業30%だった。

 貴金属リサイクルは、半導体・電子材料部材・化成品などの貴金属製品をエレクトロニクス業界へ販売するとともに、半導体や電子部品を製造する過程で規格外となった部品(スペックアウト品)などの貴金属含有スクラップを国内外のメーカーから回収・処理・製錬することで、貴金属(金・プラチナ・パラジウムなど)をリサイクルする。

 産業廃棄物処理は、写真の感光材料からの銀の回収、廃酸や廃アルカリの無害化中間処理など、産業廃棄物の回収・処理を行っている。無害化処理技術に強みを持ち、全国47都道府県での収集運搬業許可を得ている。

 収益面では、半導体・電子部品などエレクトロニクス業界の生産動向、貴金属および食品市況の影響を受けやすい特性がある。

■20年3月期利益横ばい予想だが1Q大幅増益で通期上振れ余地

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比4.0%減の2000億円、営業利益が1.0%増の50億円、経常利益が0.1%増の51億円、純利益が1.7%増の34億50百万円としている。配当予想は4円増配の年間34円(第2四半期末17円、期末17円)で、予想配当性向は26.0%となる。

 第1四半期は売上高が前年同期比6.0%減の497億74百万円だが、営業利益が25.7%増の15億90百万円、経常利益が18.2%増の16億20百万円、純利益が22.2%増の10億98百万円だった。

 貴金属製品の販売量減少で全体として減収だが、貴金属関連事業における販売価格上昇や原価低減、食品関連事業における販売数量増加で全体として大幅増益だった。貴金属関連事業は14.8%減収だが29.3%増益、食品関連事業は10.0%増収で18.5%増益だった。

 通期セグメント別計画は、貴金属関連事業は売上高が9.6%減の1200億円で営業利益が1.3%減の34億円、食品関連事業は売上高が5.9%増の800億円で営業利益が6.4%増の16億円としている。

 第1四半期の進捗率は売上高24.9%、営業利益31.8%と順調である。通期予想に上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■22年3月期営業利益55億円目標

 新中期経営計画(19年度~21年度)の目標値は22年3月期売上高2200億円、営業利益55億円、営業利益率2.5%、ROE6.0%としている。

 貴金属関連事業では、基幹事業の基盤強化、資源循環ビジネスをはじめとする顧客価値提案強化と営業体制整備、自動車関連市場・化学関連市場・海外市場の拡大、E-スクラップ・高機能材料・LiBリサイクル等の事業領域拡大を推進する。食品関連事業では、基幹事業の基盤強化、強い商品づくりのための開発・品質保証・生産管理支援機能強化、顧客ニーズに応じた商品ラインナップ拡大、グローバル展開加速を推進する。

■株主優待制度は毎年3月末の継続1年以上保有株主が対象

 株主優待制度は毎年3月31日現在、1単元(100株)以上を継続1年以上保有する国内在住株主を対象として株主優待品を贈呈する。

■株価は調整一巡

 株価は戻り一服の形だが、調整一巡して出直りを期待したい。8月13日の終値は1474円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS131円01銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間34円で算出)は約2.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS2236円35銭で算出)は約0.7倍、時価総額は約426億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■従来比でCO2排出量を大幅削減可能な製造方法を実証  大阪大学、川崎重工業<7012>(東証プラ…
  2. ■NVIDIAの「HGX H200」を活用し、高度な計算力を提供  東北電力<9506>(東証プラ…
  3. ■関東・関西間で自動運転レベル2トラックの実証実験を2025年7月に実施  食品大手の江崎グリコ<…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■関税応酬が金融市場を直撃!パンデミック以来の暴落規模に  2025年4月4日、ニューヨーク株式市…
  2. ■低PER・高配当利回り、不動産・銀行株が市場を牽引  3月の東京都区部消費者物価指数が前年比2.…
  3. ■新年度相場のサブテーマは「物価」?!  米国のトランプ大統領は、「壊し屋」と奉る以外にない。その…
  4. ■新年度相場の初動として注目される値上げ関連銘柄  4月予定の値上げは、原材料価格上昇や物流費増加…
  5. どう見るこの相場
    ■トランプ関税懸念も『総論弱気、各論強気』の市場展開  「トランプ・ディール(取引)」と「トランプ…
  6. ■名変更会社の局地戦相場の待ち伏せ買いも一考余地  今年4月1日以降、来年4月1日まで社名変更を予…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。