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プレミアグループは調整一巡、20年3月期上方修正して大幅増収増益・増配予想
- 2019/8/28 09:19
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
プレミアグループ<7199>(東1)は「カーライフのトータルサポート」を掲げ、自動車ローンや自動車保証の自動車金融サービスを中心にオート関連サービスを展開している。20年3月期は上方修正して大幅増収増益・増配予想である。収益拡大を期待したい。株価は上値の重い展開だが、調整一巡して反発を期待したい。
■自動車ローンなど自動車金融サービスが主力
中古自動車のオートクレジット(自動車ローン)や、自然故障による修理費用を保証するワランティ(自動車保証)などの自動車金融サービスを主力として、オート関連サービスを展開している。
19年3月期の営業収益構成比はクレジット事業76%、ワランティ事業22%、その他事業2%である。
19年3月期末(18年3月期末比)のクレジット加盟店社数は10.7%増の2万417社、累計クレジット取扱高は22.5%増の1351億円、クレジット債権残高は21.9%増の2507億円、3ヶ月超のクレジット延滞債権残高率は横ばいの0.84%、ワランティ取扱高は19.8%増の30.0億円となった。営業人員増加や営業効率向上による営業力強化、取引先に対して複数サービスを提供するMULTI ACTIVEによる加盟店との関係構築深化などで取扱高、債権残高が順調に増加し、クレジット延滞債権残高率は低位で推移している。
■国内外でカーライフのトータルサポートを推進
国内外における「カーライフのトータルサポート」を掲げ、成長戦略としてオートクレジットの積み上げ、成長ドライバーとしてのワランティの強化、整備・板金などアフターマーケット分野への展開、海外事業(タイおよびインドネシア)の拡大を推進している。
18年8月UcarPAC(ユーカーパック)と協業して中古車買取サービスを開始、18年10月自動車整備業界向けソフトウェア開発のソフトプランナーを子会社化、子会社PLSが個人向けオートリース事業を開始、19年4月中古輸入車を対象にワランティを展開するロペライオソリューションズを子会社化した。
自社ブランド整備工場「FIX MAN」については、18年10月札幌市に日本第1号店をオープン、タイに第4号店をオープンした。
19年3月にはオートクレジットの新しい取り組みを開始し、IoT機器(GPS機能付エンジン始動制御装置)を購入車両に取り付けることで連帯保証人を不要とした。19年5月にはワランティの世界共通プラットフォーム開発を開始した。国内外でワランティ事業の展開を加速する。
■20年3月期増収増益・増配予想
20年3月期の連結業績(IFRS)予想は8月8日に上方修正して、営業収益が19年3月期比27.8%増の136億68百万円、税前利益が53.5%増の31億41百万円、親会社所有者帰属当期利益が52.2%増の20億48百万円としている。会計上の見積り変更(クレジット事業における保険取引に牽連して保険資産を計上)を修正の主因としている。
配当予想も8月8日に期末1円上方修正して、年間44円(第2四半期末22円、期末22円)としている。19年4月1日付株式2分割を考慮して19年3月期の年間85円を年間42円50銭に遡及修正すると1円50銭増配となる。予想配当性向は28.4%となる。
第1四半期は、営業収益が前年同期比24.6%増の31億66百万円、税前利益が6.8倍の23億86百万円、純利益が6.7倍の15億56百万円だった。クレジット事業の取扱高が29.6%増加、債権残高が23.9%増加、ワランティ事業の取扱高が49.7%増加と大幅伸長し、大幅増収増益だった。
通期もアセット積み上げでクレジット事業、ワランティ事業とも伸長し、先行投資負担を吸収して大幅増収増益予想である。収益拡大を期待したい。
■株価は調整一巡
株価(19年4月1日付で株式2分割)は上値の重い展開だが、調整一巡して反発を期待したい。8月27日の終値は1842円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS155円12銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間44円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS410円70銭で算出)は約4.5倍、時価総額は約243億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)