【どう見るこの相場】上値余地を示唆!まだまだ二番天井、三番天井はあるのか?

どう見るこの相場

■「底百日」より「天井三日」にチャレンジ

 諺の「天に三日の晴れ無し」や相場格言の「天井三日、底百日」が、気に掛かる相場シーンとなってきた。日米両市場は、8月の「底百日」懸念の急落相場が、9月第1週の週末3日間だけでその急落幅のそれぞれ85%、60%を取り戻したからだ。この3連騰は、香港デモの収束期待や英国の「合意なきEU(欧州連合)離脱」懸念の後退、米中貿易協議の再開合意がキッカケとなったが、いずれの問題とも決着が先延ばしとなっただけに過ぎず、週明けの相場動向が、3連騰が上昇トレンド転換の前触れか、それとも「天井三日」に終わるのか、大きな判断の分かれ目になる。

 株価需給的にも、「水鳥の羽音」に驚いた売り方の買い戻し主導とする見方がもっぱらで、前週末9日は高値での戻り売りも上値を抑え、東証第1部では値下がり銘柄数が、値下がり銘柄数を上回った。「三日天井」なら、再び8月相場の2万円台を試す小幅ボックス相場に逆戻りして売買代金が2兆円を割る薄商い相場の心配も高まる。ただし、この3日間の高ボラティリテイ銘柄が、週明け後も強張って投資家心理を鼓舞して、「天井三日」をブレークスルー
(現状打破) するパワーを発揮してくれるようなら別の相場シーンも想定範囲内となってくる。

■iPhone来年発売で5G関連株など注目

 相場格言の「天井売らず、底買わず」も、天井にも一番天井、二番天井、三番天井に分かれていることを教えており、もし前週末の株価が一番天井とすれば、まだ二番天井、三番天井があるわけで、上値余地を示唆していることになる。この相場格言に従えば、前週末に人気化の兆しをみせた銘柄は、なお二番天井、三番天井を試すチャレンジ期待も高まってくる。

   本紙の特集では、このブレークスルーの可能性にある銘柄をセレクション、3グループ株に注目している。米国のアップルが、5G(第5世代移動通信システム)対応の廉価版のiPhoneを来年発売と伝わったことで動意付いた5G関連株、9月12日から開催される「東京ゲームショウ2019」関連のゲーム株、今年10月1日から実施される消費税増税の関連株で、本命株、対抗株、穴株と賑わいをみせれば、ブレークスルー効果もそれだけ大きくなるはずである。

【関連記事情報】
【特集】5G関連株、ゲームショウ関連株、消費税増税の関連株に注目


関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る