【新規上場(IPO)銘柄】あさくまは1650円どころが下値、日柄調整が進むか注目

株式市場 IPO 鐘

 あさくま<7678>(東マ)は、本年6月27日に東京証券取引所JASDAQに上場。同社グループは、「泣かせるあさくま」をキーワードに「お客様に食を通じて泣いて、笑って、楽しんで帰って頂くエンターテイメントレストラン」を実現させるために、エンターテイメント性を重視した販売促進及び商品開発、設備投資による新規出店に取り組んでいる。

 今2020年3月期第1四半期末現在における同社の店舗数は、直営店「ステーキのあさくま」60店舗、「やっぱりあさくま」1店舗の61店舗となり、FC店6店舗を加えて67店舗。連結子会社の株式会社あさくまサクセッションの直営店舗数は「ファーマーズガーデン」5店舗、「モツ焼きエビス参」8店舗、「オランダ坂珈琲邸」4店舗、インドネシア料 理「スラバヤ」3店舗の20店舗となり、同社グループの総店舗数は87店舗(FC店6店舗含む)を展開している。


 今20年3月期第1四半期業績実績が、売上高22億6800万円、営業利益1億1800万円、経常利益1億2800万円、純利益7800万円に着地。前19年3月期から「ヘルシー」、「健康志向」をテーマにした「季節メニュー」、「催事メニュー」を顧客に提案し、高い評価を得ているが、今20年3月期第1四半期では定期的に開催する「肉の日」イベントを中心に「赤身肉」のフェアメニューを導入したことや、6月にはメニュー改訂を実施、人気商品の「あさくまハンバーグ」を平日限定で値下げする価格戦略が功を奏し、同商品の販売数が1.5倍に伸びた、ステーキのボリュームアップやお子様メニューの品揃えの強化を図ったことが寄与した。

 今20年3月期業績予想は、売上高100億6300万円(前期比6.5%増)、営業利益8億3700万円(同31.7%増)、経常利益8億6100万円(同26.8%増)、純利益5億3500万円(同33.4%増)を見込む。年間配当は、20円(第2四半期末10円、期末10円)を予定。また、株主優待として、あさくま直営店・FC加盟店およびあさくまグループ (オランダ坂珈琲邸・もつ焼きエビス参・ファーマーズガーデン ・スラバヤ)で使用できる食事券、年間4,000円分(1,000円×4枚)を2020年3月31日現在の株主名簿に記録された株主に贈呈を予定している。

 株価は、6月27日につけた上場来高値1930円から同28日に上場来安値1562円と売られた後、7月10日高値1814円と上昇。1600円割れで下値を固め、9月5日高値1800円と上昇。その後、モミ合っている。5日移動平均線が25日移動平均線を下抜きやや弱含みだが、1650円どころが下値として意識された感があり、ここから日柄調整が進み再度買い直されるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る