【特集】インフルエンザ関連銘柄:「パンデミック(感染爆発)」需要先取り

■需要を先取りして待ち伏せ買いの余地も

 東京都は、今年9月26日に都内のインフルエンザ定点医療機関の定点当たりの患者が1.0人を超え流行期入りと発表しており、10月1日からは高齢者へのインフルエンザ予防接種も始まっている。例年は12月から翌年3月までが流行期入りとなるのと比べても異例の早さであり、流行期から5週間から10週間で流行のピークを迎えるとされている。最近は、週末襲来の台風19号や豚コレラの流行などの自然災害が、かつての常識を上回って大規模化・深刻化している先例も多いだけに、懸念される小・中学校での学級閉鎖などの「パンデミック(感染爆発)」の関連需要を先取りして待ち伏せ買いの余地も生じてきそうだ。

■感染予防のワクチン株から診断薬株、治療薬株までに関連需要

 インフルエンザ関連株では、まず感染予防のワクチン株の出番が予想される。第一三共<4568>(東1)のほか、子会社がそれぞれ製造・販売の明治ホールディングス<2269>(東1)デンカ<4061>(東1)である。またインフルエンザの診断薬・検査キットでは、栄研化学<4549>(東1)カイノス<4556>(JQS)ミズホメディー<4595>(東2)シスメックス<6869>(東1)などに出番が回る。

 不幸にして「パンデミック」となったケースでは、治療薬の処方が増えることになり、新型インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」の塩野義製薬<4507>(東1)、何かと副作用が話題となった同治療薬「タミフル」の中外製薬<4519>(東1)に加え、抗インフルエンザ薬を開発中のペプチドリーム<4587>(東1)やワクチンを開発中のUMNファーマ<4585>(東マ)も、注目されよう。

■不幸にも「パンデミック」ならマスク株、消毒剤株、空気清浄機株まで人気波及

 不幸にも「パンデミック」となった際には、感染予防のマスクではダイワボウホールディングス<3107>(東1)ユニ・チャーム<8113>(東1)、消毒薬「クレベリン」の大幸薬品<4574>(東1)、のどの殺菌消毒剤の小林製薬<4967>(東1)イワキ<8095>(東1)、空気清浄機の日本エアーテック<6291>(東1)ダイキン工業<6367>(東1)などの関連人気が高まろう。

【関連記事情報】
【どう見るこの相場】海外投資家主導型のハイテク株、中国関連株の買い乗せ・上値追いへ

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る