オーハシテクニカはROE10%、PER9倍台で割安

株式市場 銘柄

チャート2 オーハシテクニカ<7628>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。新中期経営計画に対する期待感から中長期的な視点で注目したい。23日は19円高の1542円と値を上げている。

 同社は、1980年代以降、日本、米国、アセアン、欧州、中国をはじめとした海外供給体制を構築することによって、グローバル化が進む自動車産業界の潮流に対応している。2007年には中期経営計画「グローバル600」を発表し、オーハシ技研工業(株)を設立。さらに2012年に新3ヵ年中期経営計画「Challenge to Change」を策定し、グローバルなサプライヤーとして、供給力の強化を明言し、計画を推進。2015年3月期売上高430億円、営業利益28億円、経常利益28億円、純利益18億円、ROE(自己資本当期純利益率)10%、ROA(総資産経常利益率)10%、DOE2.3%(自己資本配当率)の目標を掲げた中期経営計画「Challenge to Change」を策定し、国内外の供給機能(自社生産、調達)の拡充による販売強化や新興国を中心とした新たな事業拠点の展開、卓越技術の海外展開を行ってきた。

 中計の最終年度となる前15年3月期業績予想は、売上高395億円(前の期比0.9%増)、営業利益39億5000万円(同9.0%増)、経常利益41億円(同9.4%増)、純利益27億円(同17.8%増)と連続最高益更新で利益水準は中計目標を上回る見通し。年間配当は33円(同8円増)と連続増配を予定している。

 5月18日に予定される15年3月期決算発表時には、新たな中期経営計画が打ち出される見通し。今後もグローバルに拡大する得意先のニーズに対応するため、現地供給体制の強化と、新興国を中心とした新しい事業拠点の展開を進めていくと見られることから、成長する自動車業界の未来を見据えた新しい戦略に市場の関心が向くと予想される。当然今16年3月期業績予想に対する期待感がある。

 株価は、2月18日につけた年初来の高値1670円から4月1日安値1455円まで調整を挟んで上昇。9カ月移動平均線がサポートした感があり、トレンドは崩れていない。海外での展開に対する期待感のほか、今3月期も増配が続くと観測されており、底堅い動きが予想される。前期予想PER9倍台と割安感があるほか、配当利回り2.1%と利回り妙味もソコソコある。ここからの押し目場面は中長期的な視点で注目されよう。

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