ヴィッツは底値圏、20年8月期大幅営業増益予想

株式市場 銘柄

 ヴィッツ<4440>(東マ)は、自動車・産業製品向け制御ソフトウェア受託開発などの組込システム事業を主力としている。19年8月期は2桁営業増益だった。20年8月期は大幅営業増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は安値を更新する展開だが、ほぼ底値圏だろう。売り一巡して反発を期待したい。

■組込システム事業が主力

 19年4月東証マザーズに新規上場した。自動車・産業製品向け制御ソフトウェア受託開発などの組込システム事業を主力として、自動車関連シミュレーションなどのシステムズエンジニアリング事業、電子機器装置安全性分析支援などの機能安全開発事業、その他事業も展開している。自動車セキュリティ分野や自動運転センシング分野など車載ソフトウェアを強化している。

■19年8月期2桁営業増益、20年8月期大幅営業増益予想

 19年8月期の連結業績は、売上高が18年8月期比3.2%減の23億円、営業利益が13.9%増の2億51百万円、経常利益が36.1%増の3億04百万円、純利益が70.2%増の2億30百万円だった。

 不採算プロジェクトへの対応で売上高と営業利益は計画を下回ったが、外注政策の見直しや高収益事業へのシフトで2桁営業増益を確保した。また役員退職用積立保険解約返戻金(営業外収益)や役員退職慰労金戻入(特別利益)の計上で、経常利益と純利益は計画を上回る大幅増益だった。

 20年8月期連結業績予想は売上高が19年8月期比8.8%増の25億02百万円、営業利益が31.3%増の3億30百万円、経常利益が1.0%減の3億01百万円、純利益が16.0%減の1億93百万円としている。前期計上の役員退職用積立保険解約返戻金と役員退職慰労金戻入が剥落して経常利益と純利益は減益だが、需要が高水準に推移して増収・大幅営業増益予想である。収益拡大を期待したい。

■株価は底値圏

 株価(19年9月1日付で株式2分割)は安値を更新する展開だが、ほぼ底値圏だろう。売り一巡して反発を期待したい。10月15日の終値は2015円、時価総額は約82億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■半導体パッケージの微細化に対応、LDI露光で1.0μm幅パターンを実現  旭化成<3407>(東…
  2. ■物流費やエネルギーコストの上昇受け、企業努力では限界  亀田製菓<2220>(東証プライム)は5…
  3. ■約100種類の実践講座で次世代エンジニアを育成  トヨタグループ5社は5月22日、AI・ソフトウ…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  2. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  3. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  4. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  5. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  6. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る