KeyHolderは下値固め完了、ライブ・エンターテインメント事業で収益柱構築目指す

 KeyHolder<4712>(JQ)はライブ・エンターテインメント事業で収益柱構築を目指し、19年12月期(決算期変更で9ヶ月決算)黒字予想である。収益改善を期待したい。株価は年初来安値圏でモミ合う形だが、下値固め完了して反発を期待したい。なお11月12日に第2四半期決算発表を予定している。

■ライブ・エンターテインメント事業で新たな収益柱構築目指す

 Jトラスト<8508>グループで、17年10月旧アドアーズが持株会社へ移行して商号をKeyHolderに変更、18年3月子会社アドアーズを譲渡してアミューズメント施設運営領域から撤退した。19年3月期開始したライブ・エンターテインメントやテレビ番組制作を中心に、新たな収益柱構築を目指している。既存の不動産事業および商業施設建築事業は堅実な拡大を目指す。

 18年4月ライブ・イベントスペース運営子会社KeyStudio設立、18年6月秋元康氏を特別顧問に招聘、18年7月KeyProductionがテレビ番組制作事業開始、タレント育成・マネージメントのFA Project(FAP)設立、18年11月FAPにおけるカラーコンタクトレンズ事業開始を発表した。

 19年3月子会社SKEが芸能プロダクションAKSから譲り受けたSKE48事業を開始、19年3月SAMURAI&J PARTNERS<4764>と業務提携して新株予約権引き受け、19年4月広告・プロモーション企画制作のオルファスを完全子会社化、テレビ番組制作のフーリンラージを子会社化した。

 19年5月フーリンラージが民事再生手続申し立てのイメージフィールドとスポンサー支援基本合意書を締結、19年6月フーリンラージがイメージフィールドから映像制作事業を譲り受ける契約を締結、19年7月SKEが商号をゼストに変更、オルファスがKeyStudioを吸収合併、19年8月フーリンラージがKeyProductionを吸収合併、19年8月フーリンラージが商号をUNITED PRODUCTIONSに変更、19年10月映像制作クリエイター・スタッフ派遣のワイゼンラージを子会社化した。

■19年12月期(決算期変更で9ヶ月決算)黒字予想

 19年12月期連結業績(9ヶ月決算、IFRS)予想は、売上収益が150億円(12ヶ月決算の19年3月期は106億11百万円)、営業利益が4億円の黒字(同4億円の赤字)、親会社株主帰属純利益が3億円の黒字(同1億58百万円の赤字)としている。ライブ・エンターテインメントやテレビ番組制作を中心に収益改善を目指す方針だ。

 第1四半期は、売上高が前年同期比2.2倍の30億94百万円、営業利益が2億16百万円の赤字(前年同期は1億44百万円の赤字)、経常利益が3億17百万円の赤字(同1億67百万円の赤字)、純利益が3億30百万円の赤字(同1億63百万円の赤字)だった。M&A効果などで大幅増収だが、費用先行で赤字が拡大した。

 なお19年9月には固定資産譲渡による営業利益計上(1億45百万円予定)、19年10月には販売用不動産売却による営業利益計上(7億33百万円予定)を発表している。通期ベースで収益改善を期待したい。

 19年12月期の配当予想は19年3月期と同額の年間1円(期末一括)としている。株主優待制度は18年3月期末から対象株主を2000株(20単元)以上保有株主に変更した。

■株価は下値固め完了

 株価は年初来安値圏でモミ合う形だが、下値固め完了して反発を期待したい。10月29日の終値は83円、時価総額は約128億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る