シリコンスタジオの株価は4月7日の8810円を底に反発が始まる
- 2015/4/24 11:42
- 株式投資ニュース
■第1四半期連結業績は減収減益であったが、経常利益、純利益は円安の影響もあり第2四半期予想を上回り着地
シリコンスタジオ<3907>(東マ・売買単位100株)の前場の株価は、前日比320円高の9820円で引けた。4月7日の8810円を底に、反発が始まっている。
今期15年11月期第1四半期連結業績は減収減益であったが、経常利益、純利益は円安の影響もあり第2四半期予想を上回り着地した。
同社の事業は、開発推進・支援事業、人材事業、コンテンツ事業の3つに分かれている。前期の売上高80億56百万円に占める各事業の売上比率は、開発推進・支援事業45.2%(36億38百万円)、人材事業9.1%(7億37百万円)、コンテンツ事業45.7%(36億80百万円)であった。
今期第1四半期の減収要因は、売上の主力となるコンテンツ事業が新タイトルの端境期であることから9億24百万円(前年同期比18.8%減)となったことによる。他の開発推進・支援は7億24百万円(同4.0%増)、人材は1億99百万円(同22.1%増)と共に増収であった。
利益面については、研究開発費が2.7倍、広告宣伝費56%増加し売上高営業利益率が前年同期に比べて11.5ポイント悪化。その結果、第1四半期業績は売上高18億4700万円(前年同期比7.6%減)、営業利益8100万円(同74.5%減)、経常利益7700万円(同75.2%減)、純利益5000万円(同72.8%減)となった。
だだ、2015年11月期の通期見通しは期初予想を変更しなかった。2014年9月に配信した「刻のイシュタリア」に継続率の向上と新規ユーザー獲得を図ってきたが、その成果がここにきて「見えてきた」(寺田健彦社長)という。そして2015年2月配信の「WONDER BLOCKS」が人気を博し4月13日までに累計50万ダウンロードを達成、今後は課金率を向上させ、全体の業績押し上げに結び付ける計画である。加えて、期待の「Mizuchi」の販売を2015年夏に控えていることから、今期の特徴として「下期に利益が偏る」(同社長)格好だ。このため、2015年11月期は期初予想通り売上高92億7700万円(前期比15.2%増)、営業利益9億300万円(同7.5%増)、経常利益8億8700万円(同6.6%増)、当期純利益5億3200万円(同4.9%増)と増収増益を最低、確保する見通しだ。配当は年10円を据え置く方針である。
世界のモバイルゲーム市場の規模は2014年188億ドル(推測)から2018年には286億ドルに拡大するという。海外比率が約50%に達している同社にとって「世界市場が伸びていることは、追い風」(同社長)であることは間違いない。今期の業績見通しは1ドル100円を前提にしており、最近の円安は同社にとってメリット大と言える。