【特集】出遅れが顕著な上方修正銘柄に焦点

■大成建、野村総研などの主力株の動向次第で幅広く割り負け株がギャップアップ

特集

 日経平均株価や東証株価指数が、引き続き高値を追い続けるためには、それこそラグビーのワールドカップでベスト・エイトまで勝ち進んだ日本代表ではないが、下方修正銘柄も上方修正銘柄も一丸となる「ワンチーム」は不可欠であり、今週の当特集では、出遅れが顕著な上方修正銘柄に焦点を当てることにした。

 上方修正したにもかかわらず限定的な反応にとどまった「木の葉」銘柄が、水面上に浮上するかどうかのカギは、主力株の東宝、大成建設、野村総研、アンリツなどの3連休明け後の株価動向に掛かっているといっていい。上方修正が、額面通りの株価評価を強めるようなら、後続の割り負け上方修正銘柄は、全業種にわたり幅広くアピールし、ギャップアップしてくるはずだ。

 建設セクターでは飛島建設<1805>(東1)不動テトラ<1813>(東1)戸田建設<1860>(東1)、食品株の日東富士製粉<2003>(東1)ヤマタネ<9305>(東1)、化学・薬品の鳥居薬品<4551>(東1)神東塗料<4615>(東1)、鉄鋼の東京製鉄<5423>(東1)愛知製鋼<5482>(東1)UEX<9888>(JQS)、IT関連セクターのダイワボウホールディングス<3107>(東1)JFEシステムズ<4832>(東2)MCJ<6670>(東2)キヤノンマーケティングジャパン<8060>(東1)英知<9857>(東2)、物流の明治海運<9115>(東1)川崎近海汽船<9179>(東2)大東港運<9367>(JQS)、災害復旧・復興関連の日本ヒューム<5262>(東1)鶴弥<5386>(東2)横河ブリッジホールディングス<5911>(東1)南陽<7417>(東1)ジェコス<9991>(東1)などである。

 また地銀株も一考余地がありそうだ。上方修正は中間期業績のみとどまり、上方修正要因も限定的だが、日銀の金融政策決定会合が現状維持を決定し、米国の長期金利も上昇し、業界再編思惑もくすぶっていることなども勘案すれば、割り負け訂正の上値評価、サプライズも期待できることになる。三十三フィナンシャルグループ<7322>(東1)十六銀行<8356>(東1)山梨中央銀行<8360>(東1)紀陽銀行<8370>(東1)四国銀行<8387>(東1)などが候補株になる。

■業績上方修正で年初来高値更新の先発組はなお順張りで二段上げ

 一方、業績上方修正を素直に額面通りに評価して年初来高値を更新した先発銘柄でも、なお割り負け水準にある銘柄にはなお順張り余地が拡大してくるはずだ。これも全セグメントに幅広く分布している。建設株では三井住建道路<1776>(東2)日本ドライケミカル<1909>(東1)トーエネック<1946>(東1)住友電設<1949>(東1)高砂熱学工業<1969>(東1)、化学の大伸化学<4629>(JQS)、金属・機械セクターのアサヒホールディングス<5857>(東1)オルガノ<6368>(東1)、IT関連のトーメンデバイス<2737>(東1)東京エレクトロン デバイス<2760>(東1)明電舎<6508>(東1)扶桑電通<7505>(東2)、災害復旧・復興関連の佐田建設<1826>(東1)ヤマト<1967>(東1)日本興業<5279>(JQS)パスコ<9232>(東1)長大<9624>(東1)、消費税増税が上方修正要因となった小松ウオール工業<7949>(東1)イエローハット<9882>(東1)などである。

 小型軽量株が多いだけに一段の浮力を発揮し値幅効果を発揮して二段上げ期待を高めよう。

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