イトーキの今期第3四半期は、設備機器の急回復もあり、増収で営業2ケタ増益

■国内のオフィス関連事業は売上高・営業利益ともに堅調に推移

イトーキ<7972>(東1)の今期第3四半期は、設備機器の急回復もあり、増収で営業2ケタ増益となった。

  主力のオフィス関連事業は、国内事業は首都圏や都市部などを中心とした新築・移転の需要拡大や リニューアル需要を受け、本社オフィス移転による家賃負担増があったものの、売上高・営業利益ともに堅調に推移した。一方、 新規事業であるGlobalTreehouse事業は、設備投資や人材採用、プロモーションなどに係る費用が増加した。その結果、売上高494億70百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益14億14百万円(同26.3%減)となった。

 設備機器関連事業は、物流設備のシステマストリーマーSASや公共施設のデジタルサイネージや美術館・博物館向けの展示ケースの受注が好調に推移したほか、グループ会社であるダルトンとTarkus Interior Pte Ltdが堅調に推移した結果、売上高407億35百万円(同13.8%増)、営業利益3億46百万円(前年同期は4億49百万円の営業損失)2ケタ増収大幅増益で、黒字転換となった。

 その他事業は、再成長軌道に乗るには時間を要しており、売上高19億32百万円(同7.7%減)、営業損失2億88百万円(前年同期は2億20百万円の営業損失)であった。

 その結果、19年12月期第3四半期連結業績は、売上高921億37百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益14億72百万円(同18.0%増)、経常利益15億10百万円(同3.3%減)、純利益4億56百万円(同51.8%減)となった。

 最終利益が大幅減益となったのは、前期に有価証券売却益4億90百万円を計上した影響によるもの。

 第3四半期まで、オフィス関連事業は、本社オフィス移転費用、新規事業への投資などもあり、減益となっているが、売上は堅調に推移している。一方、設備機器関連事業は2ケタ増収大幅増益と好調に推移していることから、通期業績予想は当初予想を据え置いている。

 ちなみに、19年12月期連結業績予想は、売上高1230億円(前期比3.6%増)、営業利益31億円(同60.8%増)、経常利益30億円(同26.7%増)、純利益17億円(同1.5%減)を見込む。

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