ヨコレイに調整一巡感、昨年稼働の新物流センター2ヵ所に続き東京五輪までに2ヵ所竣工へ

■1月にグループ企業再編も予定し今期の業績は増収増益に転換を計画

ヨコレイ(横浜冷凍)<2874>(東1)は11月29日、13時にかけて1064円(5円安)前後で推移し、始値と同値まで回復して「十字足」を時限している。前日まで日々小幅に6日続落だったが、ここ半年、何度も下支えになってきた13週移動平均の水準に差しかかり、調整一巡が近いとの見方が出ている。5月以降、傾向的なジリ高が続いている。

 「日本の冷蔵倉庫の半数は20年以上前に建てた施設のため、何かとデメリットが目立つ状況になってきているが、当社では、昨年新設稼働した『東京羽田物流センター』『名港物流センター』に続き、2020年5月にかけて『つくば物流センター』『長崎ソーティングスポット』が竣工する予定で、21年1月には『福岡アイランドシティ物流センター』も竣工し稼働を開始する」(岩淵文雄代表取締役社長)。

 国内の物流事情は、20年夏の東京オリンピック・パラリンピックに向けて増加傾向を強めることが予想されており、こうした需要の増加にいち早く対応する体制が整う形になる。

■今期の連結業績見通しは売上高が前期比2.2%の増加、経常利益は21.3%の増加

 今期(2020年9月期)の業績は大きく回復する見通しで、連結業績見通しは、売上高を1430億円(前期比2.2%の増加)とし、経常利益は60億円(同21.3%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は39億円(同15.2%の増加)、1株利益は66円54銭を想定する。1月には連結子会社2社を吸収合併する予定で、グループ事業の効率化も進展する見込みだ。

 前期は、食品販売事業で水産品の一部魚種で売却損が発生したことや、ノルウェーから欧米への鮭鱒の輸出事業の計上基準を変更したことなどにより減収減益の決算となり、売上高は前期比18.5%減の1399.70億円となり、経常利益は同8.0%減の49.45億円だった。ただ、親会社株主に帰属する当期純利益は同1.3%増加して33.85億円だった。(HC)

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