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日本エンタープライズは調整一巡、20年5月期増収増益予想
- 2019/12/5 04:15
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
日本エンタープライズ<4829>(東1)は事業ポートフォリオを再構築して、コンテンツサービス、ビジネスサポートサービス、ソリューションを強化している。20年5月期増収増益予想である。収益改善を期待したい。株価は乱高下後のモミ合い展開だが、調整一巡して出直りを期待したい。
■事業ポートフォリオを再構築
クリエーション事業(エンターテインメントやライフスタイルのモバイルコンテンツを通信キャリアの定額制サービスで配信するコンテンツサービス、交通情報サービスなどを提供するビジネスサポートサービス、太陽光発電など)、およびソリューション事業(システム受託開発・運用サービス、法人向け中古端末買取・販売サービスなど)を展開している。
事業ポートフォリオの再構築で、18年2月店頭アフィリエイトサービス事業を譲渡、18年3月中国で携帯電話販売事業を展開する連結子会社の出資金持分を売却した。
ビジネスサポートサービスでは、交通情報サービスのライセンス提供や法人向けクラウドサービスの開発、EC関連の受託開発、IP電話アプリ「AplosOne」やチャットアプリ「Fivetalk」など独自ブランド・パッケージサービスの強化、RPAツール「Kitting-One」や鮮魚EC「いなせり」の拡大を推進している。
■20年5月期増収増益予想
20年5月期連結業績予想は売上高が19年5月期比12.8%増の38億50百万円、営業利益が13.5%増の2億75百万円、経常利益が2.5%増の3億円、純利益が63.6%増の1億60百万円としている。配当は19年5月期と同額の2円(期末一括)である。
第1四半期は、売上高が前年同期比12.4%増の8億71百万円で、営業利益が82百万円(前年同期は32百万円)、経常利益が93百万円(同43百万円)、純利益が66百万円(同5百万円)だった。
クリエーション事業は16.6%増収だった。コンテンツサービスが市場縮小で低調だが、キッティングRPAツールの導入でビジネスサポートサービスが大幅伸長した。ソリューション事業は5.8%増収だった。システム開発・運用サービスが増加した。増収効果と、貸倒引当金戻し入れによる販管費減少で大幅増益だった。
通期ベースでは、コンテンツサービスの通信キャリア以外のプラットフォームへの展開、ビジネスサポートサービスおよびシステム開発・運用サービスの受託開発の強化、新規の端末周辺事業の拡大などを推進し、増収増益予想としている。第1四半期の進捗率は売上高22.6%、営業利益30.0%だった。事業ポートフォリオ再構築で通期収益改善を期待したい。
■株価は調整一巡
株価は乱高下後のモミ合い展開だが、調整一巡して出直りを期待したい。12月4日の終値は230円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS3円99銭で算出)は約58倍、今期予想配当利回り(会社予想2円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS122円48銭で算出)は約1.9倍、時価総額は約92億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)