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プレミアグループは18年高値目指す、20年3月期上振れの可能性
- 2019/12/18 07:06
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
プレミアグループ<7199>(東1)は「カーライフのトータルサポート」を掲げて、自動車ローンや自動車保証の自動車金融サービスを中心にオート関連サービスを展開している。20年3月期大幅増収増益予想である。さらに上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は11月の年初来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら18年10月の上場来高値を目指す展開を期待したい。
■自動車ローンなど自動車金融サービスが主力
中古自動車のオートクレジット(自動車ローン)や、自然故障による修理費用を保証するワランティ(自動車保証)など自動車金融サービスを主力として、オート関連サービスを展開している。19年3月期営業収益構成比はクレジット事業75%、故障保証(ワランティ)事業22%、その他(整備事業、海外事業、ソフトウェアビジネス)3%だった。
19年3月期末(18年3月期末比)のクレジット加盟店社数は10.7%増の2万417社、累計クレジット取扱高は22.5%増の1351億円、クレジット債権残高は21.9%増の2507億円、3ヶ月超のクレジット延滞債権残高率は横ばいの0.84%、ワランティ取扱高は19.8%増の30.0億円だった。営業力の強化、取引先に対して複数サービスを提供するMULTI ACTIVEによる加盟店との関係構築深化などで取扱高、債権残高が順調に増加し、クレジット延滞債権残高率は低位で推移している。
■国内外でカーライフのトータルサポートを推進
国内外における「カーライフのトータルサポート」を掲げ、成長戦略としてオートクレジットの積み上げ、成長ドライバーとしてのワランティの強化、整備・板金などアフターマーケット分野への展開、海外事業(タイおよびインドネシア)の拡大を推進している。
18年8月UcarPAC(ユーカーパック)と協業して中古車買取サービスを開始、18年10月自動車整備業界向けソフトウェア開発のソフトプランナーを子会社化、子会社PLSが個人向けオートリース事業を開始、19年4月中古輸入車を対象にワランティを展開するロペライオソリューションズを子会社化した。また中央債権回収を子会社化(20年4月予定)する。
自社ブランド整備工場「FIX MAN」については、18年10月札幌市に日本第1号店をオープン、タイに第4号店をオープンした。
19年5月にはワランティの世界共通プラットフォーム開発を開始した。国内外でワランティ事業の展開を加速する。19年8月には保証商品を改定し、新しく「プレミアの故障保証」を開始した。
■20年3月期上振れの可能性
20年3月期の連結業績(IFRS)予想(8月8日に上方修正)は、営業収益が19年3月期比27.8%増の136億68百万円、税前利益が53.5%増の31億41百万円、親会社所有者帰属純利益が52.2%増の20億48百万円としている。配当予想(8月8日に上方修正)は1円50銭増配(19年4月1日付株式2分割遡及修正後)の44円(第2四半期末22円、期末22円)である。
第2四半期累計は営業収益が前年同期比28.5%増の66億59百万円、税前利益が2.9倍の30億52百万円、親会社所有者帰属純利益が2.7倍の18億45百万円だった。クレジット事業15.7%増収、故障保証事業54.5%増収、その他4.0倍増収と大幅伸長し、販管費増加を吸収して大幅増益だった。クレジット事業の取扱高は41.6%増加、債権残高は28.5%増加、加盟店社数は11.2%増加、故障保証事業の取扱高は55.6%増加した。
通期もアセット積み上げで各事業が伸長し、先行投資を吸収して大幅増益予想である。会計上の見積り変更の影響(税前利益段階で16.7億円のプラス要因)も寄与する。第2四半期累計の進捗率は営業収益48.7%、税前利益97.2%、親会社所有者帰属純利益90.1%と高水準である。通期上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。
■株価は18年高値目指す
19年11月14日発表の自己株式取得(上限60万株・12億円、取得期間19年11月15日~20年3月24日)は、19年11月30日時点で累計取得株式数18万9300株となった。
株価は11月の年初来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら18年10月の上場来高値を目指す展開を期待したい。12月17日の終値は2290円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS155円12銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の44円で算出)は約1.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS410円70銭で算出)は約5.6倍、時価総額は約303億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)