ピックルスコーポレーションの株価は、好業績を反映し日々上場来高値を更新

■株価は最高値圏で推移しているものの株価指標に割高感はない

 ピックルスコーポレーション<2925>(JQS)の株価は、好業績を反映し日々上場来高値を更新する勢いである。28日の株価も、27日の1333円を超える1369円と上場来高値を更新。

 株価は最高値圏で推移しているものの株価指標は、PER(予想)10.71倍、PBR0.92倍、配当利回り1.16%と割高感はないことから、右肩上がりのトレンドが予想される。

 今期16年2月期連結業績予想は、売上高281億50百万円(前期比5.0%増)、営業利益12億07百万円(同14.3%増)、経常利益12億43百万円(同13.2%増)、純利益7億01百万円(同39.3%増)と最高益更新を見込んでいる。

 同社が属する漬物業界の市場規模は約3400億円である。同社は、業界2位の東海漬物(売上高168億円)、3位の秋本食品(同108億円)を大きく引き離すリーディングカンパニーである。しかし、他業界では、トップ企業が市場シェア20%以上を確保していることに比べると、同社の市場全体のシェアは7.3%と低いことから、今後の市場シェア拡大が予想される。同社としては、早々に10%達成を目指している。

 今期の設備投資計画については、排水処理設備、設備更新の費用として8億05百万円を見込んでいる。14年2月期13億77百万円、15年2月期10億15百万円と過去2期連続でピックルス関西・広島工場、ピックルス札幌・新工場を建設したことで、大型の設備投資は一巡し、現在のところ、次の大型の設備投資計画は見当たらない。

 前期に筆頭株主であった東海漬物から、2回に分けて、自社株式を合計170万株取得したことから、東海漬物は「親会社」から「その他の関係会社」となったため、同社としては、自由な経営が出来る環境となっている。

 原料である、野菜価格が気になるものの株価の水準訂正が続きそうである。

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