東洋エンジニアリングは安値から12%戻し3月期赤字はほぼ織込む
- 2015/4/30 12:50
- 株式投資ニュース
東洋エンジニアリング<6330>(東1・売買単位1000株)は、石油・天然ガス系のプラントエンジニアリングの大手で、海外で数多くの実績を誇る。こうした中、信越化学が安価なシェールオイルを利用したエチレン工場を米国ルイジアナ州に建設することにしたが、この建設を主に同社が担当する。今後の注目材料となるだろう。
信越の工場建設はエチレンの国際競争力アップを狙ったもので、2018年の稼働を目指している。年産は50万トンと大型クラス。具体的にどの程度、同社の業績に跳ね返ってくるかは今のところ定かではないが、同社の売上規模からいって寄与は少なくないとみられる。
一方、同社の持ち分法適応会社が進めているブラジルでのプロジェクトがコスト膨らみ損失が約170億円に達し2015年3月期決算は赤字決算に転落、配当も無配となる可能性が高いと公表した。
これを受けて株価は急落。2014年11月高値585円から去る4月8日には303円まで下げた。足元では340円前後へ安値から約12%戻し、ブラジル関連の悪材料はほぼ織り込んだものとみられる。再度、安値に接近となる場面があれば押し目買いできるだろう。