【新規上場(IPO)銘柄】サイバー・バズは動画投稿サービスの提供開始、押し目買い優位に上値を伸ばす

株式市場 IPO 鐘

サイバー・バズ<7069>(東マ)は、9月19日に東京証券取引所マザーズに上場。同社グループは「コミュニケーションを価値に変え、世の中を変える。」をビジョンとし、同社(株式会社サイバー・バズ)及び子会社1社(株式会社 glamfirst)により構成されている。

 同社では、「NINARY」「Ripre」「ポチカム」「to buy」といったInstagramをはじめとした各SNSプラットフォームにおけるインフルエンサーを企業マーケティングへ活用する「インフルエンサーサービス」、企業の保有するSNSアカウントの企画・コンサルティングを含めた運用代行を行う「SNSアカウント運用」「インターネット広告代理販売」及びInstagramに特化した戦略子会社「株式会社glamfirst」の4つのサービスを展開し、企業がSNSプラットフォームを通して消費者へ行うマーケティング活動を総合的に支援している。

 足元の業績は、前2019年9月期業績実績が、売上高29億4400万円(前の期比20.3%増)、営業利益4億3300万円(同85.6%増)、経常利益4億1100万円(同75.1%増)、純利益2億7600万円(同67.7%増)に着地。インフルエンサーサービスでは、Instagramに対する需要を取り込み、売上高は12億8200万円(同28.6%増)。SNSアカウント運用では、取引社数の増加と取引単価が上昇し、売上高は3億1300万円(同203.1%増)。インターネット広告代理販売では、広告主の予算がインフルエンサーマーケティングへとシフトしたことから、売上高は8億5500万円(同15.4%減)。株式会社glamfirstでは、大手広告代理店からの予算拡大が続き、売上高は4億9400万円(同47.3%増)。売上高は計画を2.8%、営業利益は同19.3%、経常利益は同22.0%、純利益は同22.1%それぞれ上振れし、好調に推移した。

 今20年9月期業績予想は、売上高36億円(前期比22.2%増)、営業利益5億円(同15.3%増)、経常利益5億円(同21.5%増)、純利益3億3500万円(同21.0%増)を見込む。売上高成長率は、積極的な営業活動によるクライアント数の増加や月額単価の向上施策により、前期比20%以上の増加を計画。積極的な人材採用やオフィス増床の成長投資を継続しつつ、増益を計画。年間配当は無配を予定している。

 株価は、10月16日ににつけた上場来安値3475円から12月27日に上場来高値6280円と買われ堅調展開が続いている。前19年9月期業績は計画を上回り好調で、今20年9月期2ケタ増収増益と続伸を見込むことを好感した買いが継続。12月9日(月)から、動画の企画やクリエイティブ制作が得意なインスタグラマーを起用した動画投稿サービス『movely(ムーブリー)』を提供開始したことも株価を刺激。動画を活用したサービス拡充による、さらなるインフルエンサーマーケティングの効果向上に対する期待感が高まっている。25日移動平均線がサポートしており、押し目買い優位に上値を伸ばすと予想する。(株式評論家・信濃川)

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