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ソフトクリエイトホールディングスは調整一巡、20年3月期増益予想で上振れ余地
- 2020/1/10 04:59
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東1)は、ECサイト構築ソフトや不正接続防止製品を主力としてソリューション事業を展開している。20年3月期増益予想である。さらに上振れ余地がありそうだ。株価は10月の高値圏から反落して上値を切り下げたが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。
■ECサイト構築ソフトと不正接続防止製品が主力
ECソリューション事業(ECサイト構築パッケージソフト「ecbeing」販売・保守から、ECサイト構築・運用支援、データセンターでのホスティングサービス提供、ECプロモーション提供までの総合サービス)を主力として、システムインテグレーション事業(自社グループ開発ソフト販売、基幹系システム受託開発)、および物品販売事業(法人向けIT機器販売など)も展開している。
連結子会社はソフトクリエイト、ecbeing、エイトレッド<3969>である。17年11月にはソフトクリエイトが、監視システム開発やシステムコンサルティングなどを展開するY2Sを持分法適用関連会社とした。18年4月には、オウンドメディア支援事業やコンテンツマーケティング支援事業を展開するエートゥジェイを子会社化した。
ecbeingの国内ECサイト構築実績は1100サイトを突破し、富士キメラ総研社「富士マーケティング・レポート」ECサイト構築ソリューション市場占有率において10年連続シェア1位を獲得している。18年6月にはクラウド型ECプラットフォーム「mercart」を開始した。SI事業ではセキュリティ製品「L2Blocker」が、不正接続防止ツール市場における累計導入社数で第1位を獲得している。
19年3月期のセグメント別売上構成比はECソリューション事業46%、システムインテグレーション事業27%、物品販売事業27%、経常利益構成比(連結調整前)はECソリューション事業50%、システムインテグレーション事業48%、物品販売事業1%だった。ECサイト構築実績の積み上げに伴う運用支援・保守などストック型収益が拡大基調である。
■20年3月期増益予想で上振れ余地
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比6.4%増の206億円、営業利益が6.5%増の20億10百万円、経常利益が4.6%増の21億円、純利益が4.2%増の12億円としている。配当予想は19年3月期と同額の20円(第2四半期末10円、期末10円)である。
第2四半期累計は、売上高が前年同期比29.9%増の115億20百万円、営業利益が20.8%増の11億78百万円、経常利益が15.5%増の12億91百万円、純利益が1.1%減の7億39百万円だった。計画超の大幅増収・営業増益だった。ECソリューション事業ではネット通販システムの需要、システムインテグレーション事業と物品販売事業ではWindows10へのリプレース需要が、いずれも想定以上に拡大した。
第2四半期累計の進捗率は売上高が55.9%、営業利益が58.6%と高水準である。通期も上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回
株主優待制度は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して実施している。優待内容は保有株数および保有期間に応じてオリジナルQUOカードを贈呈する。
■株価は調整一巡
株価は10月の高値圏から反落して上値を切り下げたが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。1月9日の終値は1745円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS91円44銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想20円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS713円40銭で算出)は約2.4倍、時価総額は約240億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)