LibWorkは上値試す、20年6月期大幅増収増益予想

 LibWork<1431>(東マ)は熊本県を地盤とする注文住宅メーカーで、Webマーケティングによる集客を特徴としている。20年6月期は大幅増収増益・増配予想で上場記念株主優待も実施する。1月6日発表した経営ビジョン「VISION2030」では、毎年売上20%成長を目指している。収益拡大を期待したい。株価は12月の上場来高値から反落して上げ一服の形だが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■熊本県を地盤とする注文住宅メーカー

 15年8月福証Q-Boardに新規上場、19年6月東証マザーズに上場(重複上場)した。

 熊本県を地盤とする注文住宅メーカーである。主要顧客層を25歳から44歳の第一次取得層として、MUJI HOUSEと契約して熊本県下における独占営業権を取得した「無印良品の家」も提供している。19年11月には、グリムス<3150>の子会社で再生可能エネルギー開発事業を展開するグリムソーラーと、販売パートナーとして業務提携した。

 集客を常設展示場だけに頼らず、土地ポータルサイト「e土地net」やWebマーケティングなど、ネットやSNSを活用することでコストダウンを実現していることが特徴だ。20年1月(予定)には、福岡県の大型ショッピングセンター2ヶ所でVR(仮想現実)を活用した仮想展示場コンテンツ配信を開始する。

■毎年売上20%成長目指す

 1月6日発表した経営ビジョン「VISION2030」では、毎年売上20%成長を基本とした安定的・永続的な成長(急成長・急拡大をせず、財務規律を伴う余裕をもった成長)を目指すとしている。

 エリア・店舗数の拡大、ネット集客数の増大、非住宅木造事業の拡大、沖縄地区への展開、コンセプト別分譲宅地開発による街づくり、新規事業(戸建民泊事業、保険・住宅ローンなどの住宅関連事業)を推進する。さらに住宅版SPAモデル・垂直統合モデルの確立を推進する方針だ。

■20年6月期大幅増収増益予想

 20年6月期業績(非連結)予想は売上高が19年6月期比24.3%増の82億円、営業利益が29.6%増の6億90百万円、経常利益が22.0%増の7億円、純利益が18.1%増の4億62百万円としている。エリア拡大で大分県と福岡県に出店予定である。また沖縄県で木造建築事業を拡大する方針だ。

 第1四半期は、売上高が前年同期比48.2%増の17億03百万円、営業利益が3.7倍の39百万円だった。通期も収益拡大を期待したい。

 なお20年6月期の配当予想(四半期配当)は、第1四半期末と第2四半期末が各9円、20年1月1日付株式2分割後の第3四半期末と第4四半期末が各4円50銭としている。株式2分割後に換算すると19年6月期比5円50銭増配の年間18円となる。

 また現行の株主優待制度に加えて、20年6月期に上場記念株主優待を実施する。20年1月1日付株式2分割に伴う贈呈基準の変更は行わず、現行の贈呈基準で実施する。(詳細は会社HP参照)

■株価は上値試す

 株価(20年1月1日付で株式2分割)は、12月の上場来高値から反落して上げ一服の形だが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。1月10日の終値は2060円、今期予想PER(会社予想のEPS87円04銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の18円で算出)は約0.9%、前期実績PBR(前期実績BPS363円26銭で算出)は約5.7倍、時価総額は約112億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る