日本エンタープライズの子会社会津ラボは「模擬DR実証実験」を福島県内を始め各地で開始

■一般家庭約300世帯に『SMART PLUG』を配布し、DR(ディマンド・レスポンス)の有効性を測る

 日本エンタープライズ<4829>(東1)の子会社で、エネルギー・マネージメントシステム(EMS)開発に取組む会津ラボ(本社:福島県 会津若松市)は、エネルギー事業を展開するエナリスとともに2019年4月、福島県が実施する「再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」に採択され事業を進めている。同事業には2017年から3年計画で参画しており、会津ラボはエナリスとともに2017年から毎年採択を受けて実証実験を実施。今回、2019年の事業の一環として12月から「模擬DR実証実験」を福島県内を始め各地で開始した。

 福島県内を始めとした一般家庭約300世帯に『SMART PLUG』を配布(約1,500個)し、専用のスマートフォンアプリを通じて節電要請を行い、節電状況に応じて付与するインセンティブ効果や、消費電力の記録・分析から得られる効果の検証を行い、DR(ディマンド・レスポンス)の有効性を測る。

 『SMART PLUG』は、コンセントに接続した電気機器の消費電力量を計測し、アプリに表示する。電力データをブロックチェーン上に記録するハードウェアとソフトウェアで構成され、電力需給の逼迫時には、赤外線コントロールやコンセントの電源を切って、電力使用量をコントロールする。

 今回の実証実験は、2017年に実施した実証範囲の規模を拡大して実施するものであり、さらには事業展開を見据えたユーザーへの付加価値の提供として、ブロックチェーン基盤を用いて、インセンティブの付与や管理の検証を行う。

会津ラボは、気象変動や少子高齢化などの課題解決の鍵になるとも言われる各地域でのスマートシティ構想の一翼を担うため、再生可能エネルギーの安定的需給を目指し、今後もDRの評価・検証を進めていく。

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