【どう見るこの相場】「ミドルリスク ミドルリターン」の小型材料株に絞って仕切り直しへ
- 2020/1/14 10:36
- どう見るこの相場
「ミドルリスク ミドルリターン」銘柄が、この大発会以来の1週間、動意付いている。いずれも足元の材料に反応した内需系の小型材料株ばかりで、新年相場にまず軽く勝ち癖をつけるためにもトライしてみる価値がありそうだ。
■「Windows7」終了関連株はプロミラミング教育必修化の援軍も
「ミドルリスク ミドルリターン」の一番手は、当コラムで何回か取り上げたパソコンの基本ソフト(OS)「Windows7」のサポート終了関連株である。サポートは、きょう14日に終了するが、パソコンの出荷台数は、昨年11月も前年同月比40.4%増となお高水準が続き、パシフィックネット<PCNET、3021>(東1)は、年明けの1月8日に今5月期第2四半期業績を上方修正したばかりである。PCNETの株価は、材料出尽くしで昨年12月26日につけた昨年来高値から500円幅の下落となったが、今年2020年は小学校でのプロミラミング教育が必修化されるパソコン需要押し上げの援軍材料もあり、再騰の可能性も残る。
「Windows7」から「Windows10」への乗り換え需要で業績を上方修正した銘柄は、数多くこれが関連株として注目される。コード番号順に上げるとハイパー<3054>(東2)、ダイワボウホールディングス<3107>(東1)、ZOA<3375>(JQS)、EMシステムズ<4820>(東1)、MCJ<6670>(東2)、扶桑電通<7505>(東2)、大興電子通信<8023>(東2)、菱洋エレクトロ<8068>(東1)、ピー・シー・エー<9629>(東2)で、PCNET同様に今後の決算発表が要注目となる。
■ローカル5Q・豚コレラ・新型肺炎関連株でも横展開余地
二番手は、総務省が昨年12月24日から申請受付を開始したローカル5G(第5世代移動通信システム)関連株である。すでに実証実験を続け新会社を立ち上げた住友商事<8053>(東1)、インターネットイニシアティブ<IIJ、3774>(東1)のほかNEC<6701>(東1)、パナソニック<6752>(東1)なども申請するとみられているが、実証実験に参画のAGC<5201>(東2)、ネクストジェン<3842>(JQG)のほか、米国で先行実績のある日本通信<9424>(東2)、昨年12月に新規株式公開されたばかりのJTOWER<4485>(東マ)などに関連株買いが広がろう。またガラスアンテナのAGCと並んでスペシャルガラスの日東紡<3110>(東1)、ガラスフリットの岡本硝子<7746>(JQS)の硝子株も要注目となる。
このほか沖縄県にまで感染が拡大した豚コレラ関連株、ついに死亡者が発生した中国武漢市で発生した原因不明の新型肺炎関連株にも出番は増えそうだ。豚コレラでは、防疫作業用の防護服で川本産業<3604>(東2)、アゼアス<3161>(東2)、新型肺炎関連では除菌剤の大幸薬品<4574>(東1)、エアシャワーの日本エアーテック<6291>(東1)が揃って前週末に昨年来高値を更新したが、さらに深掘りし空港での発熱者チェックの赤外線サーモグラフィの日本アビオニクス<6946>(東2)、NEC、チノー<6850>(東1)などに横展開しよう。