インフォコムが従業員の健康課題を「見える化」し、疾病リスクや業務ロスに対応する新クラウドサービス「WELSA(ウェルサ)」を3月に開始

■社員が体調を崩すと会社のロス、これを未然に防ぐ「健康経営」をサポート

インフォコム<4348>(東1)は1月23日の午後、従業員の健康診断結果やストレスチェックの結果などのデータを一元管理し、健康リスクや生活習慣病などの分析・予測から対策まで可能となる新たなクラウドサービス「WELSA(ウェルサ)」の提供を3月から開始すると発表した。

(写真は右から同社・竹原教博社長、東北大学大学院講師・津野陽子氏、同社久保井基隆常務執行役員)

■健康診断などのデータは半数の企業でほとんど活用されていない実態が

単なるストレスチェック機器ではなく、データを統合して集団的分析を行い、将来の予測につなげることで企業の健康課題を見える化し、さらに課題に対するソリューション(健康改善プログラム)までワンストップで提供する。

「働き手が体調を崩し、仕事の能率が落ちたり病欠に至ったりすると、会社の損失になり医療費も発生する」「そうなる前に従業員の健康状態を明らかにし、対策を講じる」「未然に会社の損失を防ぐ発想が『健康経営』なのです」(東北大学大学院・医学系研究科講師・津野陽子氏)。

■食事・運動・睡眠など7項目で計44の改善プログラムを提供

新サービス「WELSA(ウェルサ)」は、食事・運動・睡眠など7つの項目で計44の講座などの健康改善プログラムを提供し、健康イベントのサポートも行うオプション機能もある。費用は従業員1人当たり年額1800円前後を予定している。

■健康診断やストレスチェックなどの結果は多くの企業で生かし切れてない状態

現代社会では、慢性疲労やストレスの蓄積などによって、サラリーマンは20代から仕事の能率(生産性)低下に見舞われるケースが増えているとされる。

その一方で、健康診断の結果などのデータは、約半数の企業で全く管理していないか、「紙」での管理にとどまるなど、活用が進んでいない状況がある(株式会社シード・プランニング「健康経営関連市場の動向調査2017」より)という。

新サービス「WELSA」は、このように、多くの企業で生かし切れていない健康診断やストレスチェックなどの結果をフル活用し、企業の「健康経営」をサポートする。

データの分析・予測では、経済産業省の「健康寿命延伸産業創出推進事業」(平成27年度)による「健康経営の枠組みによる健康課題の見える化」による分析手法を用いた「健康リスク分析」や、国立研究開発法人国立がん研究センター、国立研究開発法人国立国際医療研究センターが開発したアルゴリズムを用いた「がん、脳梗塞、糖尿病等のリスク予測」を用いて表示し、会社の健康課題を見える化する。

2020年度中には、ウェアラブルデバイスと連携し、健康診断結果や、睡眠や歩数などの個人データを管理できる従業員向けアプリを提供する予定。3年で50万人の利用を目指す。(HC)

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