イワキは医薬品2社への資本参加が注目され昨年来の高値を更新

■CMCのスペラファーマ社は全株式を取得、前田薬品工業には一部出資

イワキ<8095>(東1)は1月27日、一段高となり、取引開始後に7%高の556円(37円高)まで上げて昨年来の高値を更新した。同日朝、スペラファーマ株式会社(本社:大阪府大阪市)の全株式の取得と、前田薬品工業(本社富山市)への出資の2件のニュースリリースを発表し、注目集中となった。

■スペラファーマ社は国内唯一の統合型CMC研究受託企業

 スペラファーマ社は、日本国内で唯一の統合型CMC(Chemistry, Manufacturing and Control:医薬品開発過程)の研究受託企業で、医薬品の研究開発から商用化までのあらゆるステージでハイレベルなCMCソリューションを提供している。国内大手製薬企業出身の研究者・技術者による卓越した技術力を基盤としており、CMC事業において突出した強みを有している。

 スペラファーマ社の100%株主である武州製薬株式会社(埼玉県川越市)から約60億円で議決権割合100%に当たる8000株を譲受する。譲渡実行日は2020年3月の予定。

■前田薬品工業は医療用後発医薬品や一般用医薬品を開発・提供

 また、前田薬品工業には、「マイノリティ出資(経営権を取得するほどではない資本参加)」を行うとした。前田薬品工業は、昭和33年の創業当初より、外用剤を中心として研究開発にこだわり、多くの医療用後発医薬品及び一般用医薬品を新規に開発、世の中に送り出してきた。資本参加により、相互の生産委受託の推進による生産能力の最適配置や、医薬品原料の調達機能の強化等を通して外皮用剤市場に於けるプレゼンスの向上などを図る。一層、価格競争力のある高品質な製品を安定的に供給していくとした。(HC)

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