- Home
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
- エイジアは上値試す、20年3月期大幅増益予想で3Q累計順調
エイジアは上値試す、20年3月期大幅増益予想で3Q累計順調
- 2020/2/5 08:02
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
エイジア<2352>(東1)はメール配信システムの大手である。データ分析ソリューションと連携するメッセージ配信最適化ソリューションを推進している。20年3月期大幅増益予想である。第3四半期累計は大幅増益と順調だった。通期も収益拡大を期待したい。株価は急伸して昨年来高値を更新した。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。
■メール配信などe-CRMシステム「WEBCAS」シリーズが主力
自社開発e-CRMシステムのWEBCASシリーズを提供するアプリケーション事業を主力として、コンサルティングやシステム受託開発も展開している。
メール配信システム「WEBCAS e-mail」は、顧客の嗜好、属性、購買履歴などに基づいたOne to Oneメールを、世界トップレベルの最高300万通/時で送信することが可能な超高速性が強みである。4000社以上の導入実績を誇り、国内メール配信パッケージ市場でシェア1位である。WEBCASシリーズはメール配信システム「WEBCAS e-mail」を中心とするe-CRMアプリケーションシリーズである。
18年8月ベビー服ECサイト「べびちゅ」運営の子会社ままちゅを設立し、18年9月ハモンズからベビー服ECサイト運営事業を譲り受けた。19年11月にはインタートレード<3747>の子会社で暗号資産関連事業を展開するデジタルアセットマーケッツに出資した。20年1月にはクラウドセキュリティの国際規格ISO/IEC27017の認証を取得した。
19年3月期のセグメント別売上高構成比はアプリケーション事業75%、コンサルティング事業18%、オーダーメイド開発事業1%、EC事業6%である。収益面では下期の構成比が高い特性がある。またクラウドサービスが拡大してストック型構造の特性を強めている。
■メッセージ配信最適化ソリューションを推進
中期経営計画では目標値として20年3月期売上高18億70百万円、営業利益5億02百万円、経常利益5億05百万円、純利益3億25百万円を掲げている。製品開発戦略は、データ分析ソリューションと連携するメッセージ配信最適化ソリューションとしている。
■20年3月期大幅増益予想で3Q累計順調
20年3月期連結業績予想は、売上高が19年3月期比14.5%増の19億50百万円、営業利益が20.0%増の4億46百万円、経常利益が20.1%増の4億45百万円、純利益が2.3倍の3億円としている。配当は3円増配の23円(期末一括)である。
第3四半期累計は、売上高が前年同期比11.3%増の13億69百万円、営業利益が29.2%増の3億22百万円、経常利益が34.8%増の3億30百万円、純利益が41.7%増の2億24百万円だった。アプリケーション事業(12.3%増収、うちクラウドサービスが17.0%増収)が牽引して売上高、営業利益は過去最高だった。
第3四半期累計の進捗率は売上高70.2%、営業利益72.2%と順調である。通期も収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は3月末と9月末の2単元以上保有株主対象
株主優待制度は、毎年3月31日および9月30日時点の2単元(200株)以上保有株主を対象として、保有株式数および保有期間に応じて株主優待ポイントを進呈(詳細は会社HP参照)する。
■株価は上値試す
株価は急伸して昨年来高値を更新した。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。2月4日の終値は1499円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS75円79銭で算出)は約20倍、今期予想配当利回り(会社予想の23円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS342円95銭で算出)は約4.4倍、時価総額は約66億円である。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)