インテリジェントウェイブの第2四半期決算は営業利益が37%増加

■クラウドサービスが大きく伸び収益意識への高まりも寄与

 インテリジェント ウェイブ<4847>(東1)の2020年6月期・第2四半期決算(2019年7月~12月・累計)は、金融システムソリューション事業の中でも新規顧客向けに開始したクラウドサービス事業の拡大が大きく寄与するなどで、営業利益が期初計画を8%強上回る3.68億円(前年同期比37.1%の増加)となり、純利益も2.37億円(同15.8%の増加)と2ケタの伸び率を確保した。

 売上高は49.67億円(同1.4%減)だった。「前期に大型のセキュリティシステム案件があったため、今期はその反動減を想定していたが、利益面では思った以上に成果上げることができた」「営業部門と開発部門の連携が取れ、収益意識に対する高まりも感じられ、増益を続けることができた」(井関司社長)。

■受注残高は前年同期の水準を上回り、前々年同期の水準をも上回る

 金融システムソリューション事業は、主にクレジットカード会社を中心にソフトウェア開発が増加し、自社製パッケージとクラウドサービスの増加が目立った。クラウドサービスでは、アクワイアリング業務を担う「IOASIS(アイオアシス)」と、クレジットカードの不正利用検知を担う「IFINDS(アイファインズ)」の新規顧客向けサービスを開始し、収益拡大に寄与した。この事業の売上高は同1.9%減の45.27億円、しかし営業利益は同55.6%増の4.93億円円となった。

 プロダクトソリューション事業は、外部からのサイバー攻撃を防ぐ他社製パッケージソフトウェア「Traps(トラップス)」などが伸びた一方、自社製で企業組織内部からの情報漏えいを防ぐパッケージソフトウェア「CWAT(シーワット)」は前年同期に計上した大型案件の反動減となり、この事業の売上高は同3.6%増の4.40億円となり、営業利益は1.25円の赤字となった。

 受注残高(第2四半期末)は全体で57.86億円となり、前年同期末の53.66億円を上回り、前々年同期末の52.89億円をも上回った。

 6月通期の業績見通しは据え置き、売上高は106.0億円(前期比1.5%の増加)、営業利益は10.0億円(同8.5%の増加)、純利益は7.2億円(同5.3%の増加)、予想1株利益は27円37銭。第2四半期までの推移が当初計画を上振れているものの、新型コロナウイルス肺炎の流行にともない、産業界全体の活動に影響が出ていることなどを要因に、業績予想は現状維持とした。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  2. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  3. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…
  4. ■総裁選関連株が再び脚光、政権交代期待が市場を刺激  今週の最注目銘柄は、さいか屋<8254>(東…
  5. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  6. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る